芝生の雑学 東京40まいる

芝生の手入れに役立つ雑学専門ブログ

日本製の本格「芝生剪定鋏」が生産終了 高品質が淘汰され、品質ソコソコで「安いモノ」が市場を占有する理由

刃物メーカーキンボシの「しばタンのブログ」。めでたく4000号を記録された影で、さりげなく凄く残念な衝撃ニュースが記されていました。皆さんお気づきでしょうか?

ちなみに「しばタンのブログ」の筆者は、キンボシ株式会社 代表取締役社長 田中隆夫さん、ご本人です。

キンボシ芝生鋏2105(ノーマル)と2106(レーキ付き)が生産終了

唯一と言ってイイ日本製の精巧な芝生鋏が、金型の破損により、突如、生産終了となりました。

【追記】現行モデルは次の2種類です

2023年新発売のステンレスモデル

ロングセラー2104

 

日本製の名機2105、2106は、こういう道具です。

冒頭、15秒だけでイイのでご覧ください。


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金型を作り直すには高額の投資が必要となり、海外製の安い芝生ハサミが溢れている現在の市場では、芝生専用設計として一から金型を起こすと採算が合わない(みんなが十分に買ってくれない)というご判断だそうです。(※「しばタンのブログ」ご参照)

ameblo.jp

刃物屋さんが精巧につくった芝生専用設計のホンモノ「日本製芝生鋏」は、おそらく唯一無二だと思います。

そもそも日本の市場で「芝生専用設計」となると、物凄く小さな市場向けの商品。

家庭の芝生管理用に専用設計で製品を作ってくれるメーカーは極めて稀です。

そうして生み出された奇跡の製品が生産終了となってしまうのは、芝生愛好家として残念でなりません。

安く入手するなら今のうちだと思います 2000円台前半

「生産が終了する」というニュースは、現時点ではあまり知られていないようです。

現在は競争原理が働いて、ネット通販ではカナリ安く売っているショップがたくさんあります。

楽天ではこのへんが最安値圏です(^^)

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一方、すでに同じものが3000円を超える価格で売られていますので、今後の価格動向に注意が必要です

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これから起こるであろう市場プロセス(※私見です)

 ① 「絶版」という情報が次第に広まる

     ↓

 ②購入したい人が増える・既存リピーターが将来分を確保する

     ↓

 ③価格が安い店の受注が伸びる

     ↓

 ④キンボシの在庫が切れ出荷が止まる(いつそうなるかは不明)

     ↓

 ⑤安い店が調達できなくなって取り扱い終了

     ↓

 ⑥高い店の在庫だけが売られる(調達可能価格上昇)

     ↓

 ⑦プレミアムがついて価格高騰 or 市場から姿を消す

     ↓

 ⑧やがて入手不能になる

ノーマル2105を選ぶか、レーキ付き2106を選ぶか?

両方持っている僕の実体験からお話します(^^)

ハッキリ言って切れ味には両者差がありません。レーキ付きのほうが便利です。

キワのボーボーの伸びた芝をかき分けたり、局所的なサッチングレーキ(サッチの掻き出し)としても使えます。何より「特殊感」がかっこいい。動画撮影にはレーキ付きの2106が映える(^^)

 

でも、横着でない人は、別途レーキを用意しておけば良いわけですから・・・

結局のところ切れ味が同じなので、価格が安いノーマル(2105)のほうが、ちょっとオススメかな?というのが僕の正直な感想。

あとは、予算とお好みで・・・っていう感じです。あまり深く悩み込まなくて大丈夫。

どちらを選んでも「良い」ですから(^^)

ちなみに、芝生鋏2106(レーキ付き)の楽天での最安値、安値圏はこれ。

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2000円台でも売ってますね。これならレーキ付きを選ぶのもイイかも。

高い店では5000円を超えます。

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ふるさと納税っていう手もある。

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ふるさと納税で手に入れる場合は、その年の寄付総額に対して2000円だけは持ち出しが出ますので、よーく注意してくださいね。

意外にも、ノーマルとあまり変わらない価格で売っているショップもありますので、ほんと、今なら「お好み」で選べますね。

ハサミは消耗品。「将来、調達できなくなること」が問題なのです。

芝生のキワ用道具は、地面のスレスレの処理に使うもの。「切れ味」には寿命があると思います。地表スレスレの芝をカットするにつれ、何年か使用を重ねるうちに次第に砂や土で摩耗が進み、刃の切れ味が落ちてくることでしょう。

そんなとき、この2000円前後の手頃な価格の商品というのは、躊躇なく「買い替え」ができる。おそらくこれまでもリピーターになっているファンは多いのでは?

何より、日本の刃物職人魂でつくったホンモノの刃物(しかも家庭の芝生専用設計)は希少です。


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今後は、妥協して海外製品を選ぶにしても、日本の芝庭用専用開発!なんて製品はそうそう無い。

似たような回転バサミは、おそらく模倣品の低品質品しかないでしょうから、ホンモノを知っている人にとっては、使用感に落差が大きいかと・・・

僕は芝生鋏一生分(30年分)を最安値で確保しました

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30年間使い続けるために購入した10本の芝生剪定鋏

宅配便で届いた箱は、ズッシリ重い。良質は鋼材をたくさん使っている証。

これは協賛でも企画でもなく、ガチの自費!個人購入ですよ。

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ちゃんと自費購入ですよ

ハードユースで5月~9月に週に1回キワをこのハサミで剪定したとして、3年で刃の切れ味が衰えると想定。3年×10本=30年という計算です。

30年後というと僕は80歳。西暦2051年です。

本当に公約どおりなら世界中のクルマは電気で走っているはず。(ほんとにそーなるの?)

化学肥料はつかわれず、有機やバイオスティーミュラントで作物が栽培され、世界中の土壌が豊かに回復している。(ほんとにそーなるの?)

・・・ていうか、自分、生きてるんだろか???(かなり怪しいw)

地球はどーなってる?www

 

ということで、芝生鋏「一生分」を、今のうちに手に入れておきました。これで芝生鋏のことで悩むことは「生涯ない」はずw

その安心が2万円で手にはいるなら安いものです(^^)

絶版カヤバシザーズジャッキの教訓から(日本製の絶版)

自動車好きなら知っているカヤバ(KYB)の「シザーズジャッキ」。

大勢のファンを抱え惜しまれながら、2008年に生産終了となりました。

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絶版KYBシザーズジャッキ 2008年生産終了

この製品を使ってみればわかる。油圧のダイレクト感、そして高い信頼性。さすがMADE IN JAPANなのです。

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元々は、広く流通していて、価格も8千円台~1万2千円程度で、いつでも手に入る商品でした。

これが、「生産終了」のニュースと共に、一気に2万円~3万円に価格上昇。

当時の自分の判断では「さすがに2万円出して買う気にはならないなぁ。。」と買いませんでした。(当時の自分にとっては8千円で手に入るハズだった商品)

しかし、僕自身も、そしてモータースポーツ愛好家の多くが、13年経った今でもこのKYBシザーズジャッキを使っています

他のメーカーが製造・販売権を譲り受け、今でも同じ名前の商品が海外製造の新品で売られていますが、「油圧のダイレクト感」は、元祖のMADE IN JAPANとは違うんです。

今振り返れば、3万円出しても新品が手に入るうちに買っておくべき製品でした。

もう、二度と手に入らない・・・

アイリスオオヤマ 蓄圧式噴霧器(SEシリーズ)(日本製の絶版)

これは20年以上前に生産終了となっている製品です。他の手動蓄圧式よりもポンプシリンダーの構造がしっかりしていて、効率がよく壊れにくいのです。(何しろ我が家で20年使ってますからw)

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僕の殺菌剤の動画に出てくる蓄圧式噴霧器は20年前に生産終了

気づいたときには、生産終了から何年も経っていたので、補修部品を買いあさりました。(一通り壊れても対処できます)

市場環境がおかしい。良いものが淘汰されてしまう現状。製品はどんどん悪く安くなる。

1970年代後半~90年代を生きてきた皆さんは共感していただけると思います。

昔は「新製品が出るたびに品質・性能UP」が当たり前でした。それは市場が、社会が、より高機能、より良いモノをお金を払って買っていた時代だから。

日本の経済も右肩上がり。銀行にお金を預けるとどんどんお金が増えていた時代です。

(ある意味、国家・銀行・家計が仕組みで連鎖し、国家統制の保護下で日本企業が育っていた時代でもありますが・・・)

この時代を生きた人たちは、高いお金を払って「良いモノ」を手に入れる喜びを知っていた、あるいは憧れを持っていました。

「いつかはクラウン」なんて、象徴的ですね。


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90年代初頭、バブルが崩壊し、やがて金融危機を迎えたころから日本の社会・価値観はまるで変ってしまいました。

今の時代は、将来に不安を感じる時代。将来の給料・将来の働き方・将来の自分の生活・そもそも将来の日本・・・とても、高いお金を払っている余裕はありません。

将来に不安が多ければ、なるべく最小限の出費で必要最低限をクリアする商品を選ぶ(これを「節約」というのでしょうか。)のが当然のことでもあります。

贅沢は敵だ!・・・の時代に逆戻りです。

 

良いモノが市場から淘汰されると、次に起こることは何でしょう?

そう、低品質品の値上げ・・・です。競合が居なくなるから低品質品でも価格を上げることが可能になる。それを狙っての壊滅的価格破壊です。

日本製が負けた未来にあるものは、海外製品を高く買わされる・・・ってことじゃないか?と僕は思うのです。(※自論です。)

できることなら、日本のものつくりを応援したい!僕はそんな風に考えています。

 

おっと。こんな悲観的な見方はいったん置いておいて、違う角度でみれば・・・

このクラウンのCM時代に夢見ていた「豊かな未来」は、とっくに達成して、今の社会は未知の未来の領域に居るんでしょうね。

イイことだってたくさんある。たとえばこのブログやYouTube。WEBでいつでも世界中の人と会える時代。

1970年代~1980年代に憧れた未来のその先に、居る・・・ということ。

この時代を思い切り楽しまない手はナイのです!(^^)

イカン、また本題から脱線したw

キンボシ芝生鋏のような芝生専用の高品質製品は今後生まれないと思う

芝生のキワって、極端な話、100均のハサミやカッターでも、見た目は同じに仕上げることはできます。

こんな高品質な鋏(2105・2106)は、とても贅沢な製品であることは間違いない。

キンボシさんは、よく、こんなニッチな市場のために製品を作ってくれたものです。

きっと「良いものは必ず売れる!」という信念の下、みんなが喜ぶ明るい未来、豊かな社会を夢見て心を込めてつくり続けてくれた製品なんだと思います。

ホンモノを求める「芝生マニア」にとっては、この上ないありがたい製品。

気持ちよく切れ味を楽しみながら芝生の手入れしたいではありませんかー!!!

未来も・・・ もう終わってしまった(TT)

かく云う僕は、実はつい最近まで中国製品を使っていました(懺悔)

こんなに熱狂的にこのハサミのファンになった僕ですが、ほんの3か月前まで、芝生のキワ刈りには中国製の汎用品の植木鋏(数百円で買える)を使っていました。つまり「安物」を選ぶ市場を形成していた消費者の一人です。

だからこそ、安物を選ぶ心理もよーくわかる。

芝生のキワって、土や砂を噛むことが多いので、あまりお金をかけてイイものを使う必要はない!と考えていたから。

このキンボシ芝生鋏に出会ったのは、キンボシさんからの「協賛」。2105(ノーマル)と2106(レーキ付き)各1本をご提供いただいたのがきっかけです。

これがなかったら、僕は知ることがなかったと思います。

品質の良さは、パッケージを開けて刃を動かした瞬間にわかりました。

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YouTube開封ライブ時の1コマ

なんという滑らかな「シャキシャキ」感。刃の根元から先端に向かって均一になめらかに、作用点が移動していくのです

これぞ、刃物屋さんの職人技。1本1本、精巧に仕上げた日本製の鋏。

刃を水平にすれば、サピサピサピサピっ!!って、ウルトラスムーズな芝刈りが可能。

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さすが、MADE IN JAPAN

刃を縦にすれば、パチン!パチンっ!!と小気味よくエッジをまっすぐに処理することができます。とにかく作業効率と気持ちよさが段違い

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2105で仕上げた芝生のエッジ(10分くらいの作業です)

熱狂的な芝生愛好家でありながら、このようなイイモノに全く関心を示さず、安い中国製を「使い捨て」と考えて雑に使っていた自分が恥ずかしい。

そして、この結果(僕みたいな人が大勢いる結果)、キンボシの日本製芝生鋏が再起できない市場となってしまったワケです。

この「ホンモノの良さ」が、潜在的に高品質を求めるであろう「熱狂的な芝生愛好家」に届ない・・・ここに、高品質商品が淘汰されてしまう原因があるような気がします。

 

これは、自分も含め、多くのSNS情報発信が「自分が知っているモノ」を「イイ」としか言えない。公正に製品を比較・検証する機関や、情報発信源が無いからなんだと思います。(そもそも全体を知らない人が、部分を見て情報発信している状態。)

昔は、園芸雑誌など、プロの媒体が比較検証の役割を果たしてくれていました。

その「本」・「書籍」が、いまや絶滅の危機です。2016年以来、芝生書籍が発行されていないのもこのため。


www.youtube.com

いつかは、自分がそういう役割を担えるように、業界のもっと多くの方々とかかわっていきたい!・・・と強く思うのです。(老後の目標ね(^^;))

結局、市場の価値観をつくっているのは、私たち消費者。

消費者が、如何に品質を求めるか。そしてその品質に対していくらのお金を支払うかで、市場に供給される「良いモノ」の最高値は決まってしまいます。

市場の価値観が「安物」に向いてしまい、このような素晴らしい日本製の高品質刃物が市場から撤退していく・・・

なんとも感慨深い。

これが今の市場環境。芝生愛好家一人ひとりの価値観の総和なのです。

ハサミは新品がイイ

刃物は書籍とは違い「中古」はあまり意味がないんですよね。切れ味が命ですから。(cf. 書籍は中身に詰まっている「知見」こそ命。だから中古でも同じ知識が得られる。)

ハサミというのは、2つの刃のすり合わせにより、物体の分子間結合をその結合力より強い圧力をかけて分断する装置。「支点」「力点」「作用点」の芸術です。

刃先は、その繊細な作用点。研げばイイってもんじゃない。かみ合わせ(きわめて微細な接点に全圧力を集中させる)こそが命の道具なんです。

oeste.jp

だから中古でクタクタになった刃は、腕のイイ人が研いで調整しないとなかなか最初のような切れ味には戻りにくい。

一方、「新品」は保管さえちゃんとしていれば、何年経っても「新品」。職人さんが一本一本調整して仕上げた芸術がMAXのスペックで待機しています。

 

もし、30年後、YouTubeも僕も健在だったら、きっと真新しいこのハサミを使って剪定していることでしょう。

そのくらい、日本製芝生鋏の品質を気に入っています。「使えばわかる」という高品質商品の象徴です。

Twitterで、5cmさんに、このハサミにまつわるこんなレビューを教えていただきました。

pic.twitter.com

なんてステキなんだ!!

 

こうして最後まで僕のブログを読んでくれるのも何かのご縁。

購入される皆さん、世の中の大勢の芝生愛好家が気付く前に、一足早くこっそりと(^^)

ご健闘を祈ります。

 

このブログを書いているうちに、将来に向けた良いアイデアが浮かびました。

このハサミ、市場に潤沢にあるうちに、もっと買い増しするかもしれません。

みなさんとはライバルですね(^^)

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今週末は、YouTubeライブ配信をするかもしれません。

次の動画かライブでお会いしましょう。

では、また!

今年の9月特有の気候が芝生に与える影響 手入れや殺菌剤のお話など(2時間ライブの解説・根拠集)

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今年は9月早々特殊な天候なので、庭の芝生に変化が起こっている人が多いと思います。昨夜、YouTubeライブ配信で ①今年の気候の特徴と芝への影響 ②9月の芝は8月と何が違うか ③殺菌剤との上手な付き合い方 ④肥料はどうするか? という話題について2時間語り尽くしました。

9月は、人間にたとえると「インフルエンザ予防接種」が必要なくらい、病害発生リスクが上がるシーズン。その理由と対処法についても詳しく説明しています。

芝生愛好家向けラジオ番組だと思って聴いてください

映像はあまり重要ではないので見なくて大丈夫w 特に聴いていただきたいのは、後半。「3.殺菌剤はどーするの?」のセッションです。依存症にならず、健康で丈夫な芝に育ってもらうための「人間のこころがまえ」をお話しています。

知ってしまえば、とても簡単!・・・なのです。


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ライブで語っている話題の裏付け集

話の中で、気になるポイントがあったら、こちらをご覧いただくと、一層ご理解が深まります。「芝生の殺菌剤」の考え方について詳しい人になりたい方は、ぜひ、以下の内容を順番にご覧ください。きっと一筋の何かを見つけることができると思います。

9月の芝と8月までの芝の違い

昨年公開した動画、2020年9月号をどーぞ。(近いうち、2021年版の動画をつくりますけど、内容・考え方は変わりません)


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殺菌剤との付き合い方 どういう目的でいつ使うのか

今年は特に、殺菌剤についてたくさん、動画やブログで触れました。ここに整理しますので、順番にご覧いただくと全体の流れのご理解が進むと思います。

殺菌剤は「芝を治す薬ではない」という当たり前で意外な事実

16:54からが、殺菌剤のセッションです。「芝のチカラ」と「病原菌のチカラ」そして「殺菌剤の役割」をパワポを使って説明しています。

この基礎がわかると、殺菌剤の使い方・芝生管理の考え方が格段に進歩します。

概念主義から本質主義の芝生管理へステップアップ!


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同じ作用機作の殺菌剤を長く使い続けると「耐性菌ができる」メカニズム

16:42から模型を使って、耐性菌が増えるプロセスを解説しています。同じ作用の殺菌剤を長期連用すると何がイケナイのかご理解いただけます。


www.youtube..com

芝生になぜ、殺菌剤が必要になるのか(すべては人間のせい)

このお話がわかると、病気になりにくい芝・治りやすい芝をつくるために、どうしたらいいのか?というメカニズムがわかり、ご自身で対策を考えられる基礎知識が身につきます。ブログにまとめてあります。

tokyo40mile.hatenablog.com

具体的にどういう殺菌剤を選べばいいのか?(実例)パート1

ホームセンターや、身近な園芸屋さんなどで手に入る殺菌剤、これらのローテーションに適したプロ用殺菌剤、効果的な撒き方などを詳しく解説しています。

tokyo40mile.hatenablog.com

昨年2020年の秋の病害発生と対処(実例)パート2

具体的に、病害はどうやって起こるか、昨年9月~10月の実例に基づき解説しています。殺菌剤の種類については、このパート2はホームセンターなどではあまり売っていないタイプのものをご紹介しています。(ローテーションに有効)

tokyo40mile.hatenablog.com

殺菌剤については以上です。

ライブでは、視聴者さんのチャットコメント・ご質問にお答えして、さまざまなお話をしていますので、家庭の芝生愛好家の方は、ラジオだと思ってお聴きいただければ幸いです。


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芝生はピークアウト後の管理がとても大切。来年に向けて愛情こめて芝を理解して、かわいがっていきましょう。

メイン活動はYouTube 東京40まいる 芝生ガーデニング

もしよかったら、チャンネル登録をお願いします。ベルの通知マークを「ON」にしていただけると、このようなライブ配信の時に、お知らせすることができます。

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視聴者さんとの交流を目的としたTwitter

僕が発信するSNSの中では、もっとも発信頻度が高いです。旬な情報や編集中の動画の先出し情報など、視聴者さんとの対話ツールとして使っています。

興味ある方はフォローよろしくお願いします。

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インスタグラムもやっています

こちらは、「みなさんの芝」を拝見したくて楽しみながらやっています。芝生って家族とご近所さんと来客しか知らない、孤独で閉鎖的な趣味だったんですけど、今は日本中の家庭のお庭が「となりの芝生」になって、お互い見せあえるので面白いですねー。

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次の動画かライブ、ブログでお会いしましょう。

では、また!

芝生の転圧ローラーの本当の役割 廉価版と高級品の品質の違いと相場見通しなど

転圧ローラーは、芝生づくりにこだわる人はたいてい持っているし、普通の人はほとんど持っていない道具。「いったい何をしてくれる道具なの?」「安いローラーと高いローラーは何が違うの?」という点について、家庭専門の芝生愛好家の目線で解説します。

ランキングクリックしてね!

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高級品キンボシグリーンローラー(手前)と廉価品DLR-500(奥)

実は、家庭用転圧ローラーは、芝の下の地面を均す効果はあまり期待できない 主に他の目的で使うものです。

転圧ローラーというと、思い出すのは”コンダラ”w 星飛雄馬が引っ張ってる整地ローラーというやつです。テニス部や野球部が使う、地面の土をレーキで均し最後にフカフカになっている土を平らに均すローラー。 

 整地ローラーのイメージがあるから、芝生転圧ローラーも「芝生の地面を平らにしてくれる」と誤解しやすい

或いは、販売業者が「芝生の地均し道具」として売っているケースもあります。 

(※このリンクと、その事例は関係ありません。)

 

整地ローラー作業と芝生転圧ローラー作業は何が違う?

学校のテニスコートや野球グラウンドのように柔らかい地面にレーキで土均ししたあと直接ローラーをかけて土を圧着させるのと、

芝生の上からローラーをかけるのとでは状態がまるで違います。

芝生の場合は、地表に葉と茎の層があり、その下にッチ層があり、さらに地中浅いところにマット層があって、ようやく土壌・・・となります。

布団を敷いたコートにローラーをかけるようなもの

芝生転圧ローラーで地面にかけられる圧力は、大人が歩く靴底の踏圧くらいしかナイ

考えてみてください。家庭用のローラーは、重量せいぜい60Kg~重いものでも100Kgくらい。こんな軽いものを転がした程度で地ならしできるなら、人が歩いたら足形にくぼんでしまうくらいやわらかい土壌・・・ということです。

床土がそんなに柔らかいご家庭は、少ないのではないでしょうか?

 

ローラーの接地面積は大人の靴裏程度です。

つまり、芝生転圧ローラーで地面にかかる圧力は、大人が芝の上を靴で歩くときにかかる圧力と同じくらい・・・ということなのです。

もし、芝生転圧ローラーで芝生の地面が見違えるように平らになるお庭があるとしたら「人が歩いたら凹んでしまうくらい柔らかい土壌」だということでしょう。(ある意味羨ましいw)

実際に使用すると、芝生の凸部はローラーが乗り上げ、凹部はローラーが傾く。ただソレだけですw

ローラーで芝生の地面を平らにするために必要な重さは?

文献によると、芝生の地面を平らにするために必要な重量は最低でも400Kgと云われています。 この本、科学的根拠に基づき定説をズバズバ切り裂いて真実にせまります。読み物としてとても面白いですよ。


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芝生の地面をローラーで均すためにはココマデやる必要があるw

最近、芝生動画の老舗「なっとうごはん」さんが、業務用の550Kgの整地ローラーマシンを使って地面をまっ平らにしました。

ここまでヤレば、芝生の上からでも平らな地面がつくれます。(※ 表層近くが粘土質土壌の場合は、土が締まるのでオススメできません。よく管理された砂壌土か、砂地の場合に有効な手段です。)


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この動画にはぶったまげましたw 家庭の芝生、そこまでやる!??ってw

さすがレジェンドなっとうごはんさん(^^) スッゲー!!

家庭用転圧ローラーの一番の効能は芝の浮き上がり防止と葉数の増加

芝生転圧ローラーには大切な役割があります。芝の浮き上がり防止と直立茎への均質な刺激です。

芝刈りと同じく、脇芽の分岐を促して密度が濃いターフをつくる効果もあることが古い論文に示されています。(「日本芝の生育に及ぼす踏圧の影響 踏圧頻度と生育との関係 1958年)

※登録なしでも抜粋版・該当部分をご覧になれます。

ci.nii.ac.jp

芝は踏みすぎると枯れてしまいますが、踏まな過ぎると乱れたり野生化の傾向が強くなります。

適度に、定期的に均一に芝に圧力を与える機械として、家庭用転圧ローラーが役に立ちます。

芝のランナー、上に向いて飛び出していませんか?

暖地型芝の場合、芝の生長が旺盛になる6月~8月頃顕著になり、本来地面に沿って這うべき匍匐茎が何かの表紙に空に向かって飛び出したり、地下に向かうべき地下匍匐茎が地表に飛び出て干からびたり・・・というシーンに出くわすことがあります。

そもそも匍匐茎(ランナー)は、芝が「より環境が良い地に生息領域を広げる」エマージェンシー機能も備えていますから、ちょっとした拍子に飛び出し(脱出)しやすい性質があります。

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僕のYouTubeチャンネルではお馴染み「野生化した芝」

この季節は、物凄い勢いで細胞分裂していますから、何か引っかかると、芝自身がモリモリと身体を浮き上がらせてしまうなんてことも起こります。

転圧ローラーを適度にかけてあげることで、生育旺盛期においても芝がしっかりと地面に定着してロスなく分岐し、葉数を増やしていく効果が得られます。

これこそが、家庭用転圧ローラーの最も重要な役割だと僕は考えます。

散布した直後の目土・目砂なら、多少均す効果はあるが・・・

こんな軽い家庭用芝生転圧ローラーですけど、目土や目砂を撒いた後の「定着していない土・砂」を均す効果はあります。この場合は校庭の整地ローラーと同じ。柔らかい土に直接ローラーが作用するわけです。

しかし、ここで残念なことがあります。僕が使っている廉価品のローラーはローラーが真円ではないのです。鋼材の接合部に若干の出っ張りがあります。

周回ごとに1ライン、新しい目土に小さなくぼみをつくっちゃいます。

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ローラーが1回転する毎にやってくる鋼材の継ぎ目凸部

そのほか、各部のつくりはやはり、価格相応ではあります。

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廉価版ローラー

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キンボシグリーンローラ

従来から使っているDLR-500。芝の浮き上がり防止のために使うのであれば、これでも充分に効果があります。価格相応。安いなりにちゃんと道具として成立しているので損はありません。我が家では4シーズン一年を通して雨ざらしですけど、まだ壊れていません。


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精巧な真円ローラーと廉価版ローラーの価格差は大きい

僕が従来使ってきた、廉価版の転圧ローラー、ロングセラー代表格であるDLR-500は、販売価格2万円をおおきく割っています。 なんといっても、この価格は魅力です。

 

 

価格と製品価値・品質をどう見るか? 

一方、最近入手した精巧な日本製転圧ローラー、キンボシ グリーンローラーの価格は現在の価格でも7万円台です。 

 

ここまで価格が違うと、多少不具合があっても2万円の廉価版ローラーでもいいかな??って思ってしまう(^^;) なんとも難しいところですね。

でもね、グランド整備用のコートローラーって、十数万から20万円ちかくするんですよ。 

そう考えると、高品質ながら7万円台で売っているキンボシさんは、かなり良心的価格なんだな・・・ということがわかります。

つまり、DLR-500などの外国製品が、あまりにも安い!!安すぎ!!ってこと(^^;)

キンボシグリーンローラー スパイキングオプション

ちなみに、我が家のキンボシグリーンローラーは、スパイキングができます。

実際のところは、単なるスパイキングではなく、フォーキングのように土を揉む形で穴をあけるので単純なスパイキングより効果的です。

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刃はひとつ一つハンドクラフトメイドでローラーにピッタリ

鋼材価格高騰の影響が、間もなく転圧ローラーに及びます 購入予定の人は少し判断を急いだほうがイイかもしれません

 新型コロナウィルスに端を発する世界的な経済の混乱、これからはいよいよ、芝生愛好家の道具市場も直撃してきます。鋼材価格の異常な高騰です。

僕は自動車レースをやっていた時代、壊れたホイールを鉄くず屋に売るタイミングをはかるために、よく、スクラップ価格を見ていたのですが、こんな急激な高騰は過去10年間見たことがありません。

www.jisri.or.jp

世界の粗鋼生産の過半を担う中国が減産している中、世界的な景気回復と共に需給がひっ迫していることが直接の原因。そこに世界的金融緩和の影響で先物市場で買いが入り、価格高騰に拍車をかける・・・ とくに日本の製鉄は原料輸入100%ですので製造業直撃です。

www.meti.go.jp

この状況から推察すると、家庭用転圧ローラーのような鋼材を多く使うニッチ市場向け製品は「大幅な価格改定で値上がり」するか採算が折り合わず「製造中止・廃止」となるリスクがありそうです。入手をご検討の方は、鋼材価格高騰前に生産した流通在庫がある今のうちに手を打ったほうが無難じゃないかな?と”僕は”思います。

見た目、こんなに大きさに違いがあるローラー。水を満水にしたときの重量は、ほぼ同じです。

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左がキンボシ 右がDLR500 水を満水にしたときの重量は同じです

左のキンボシローラーは鋼材が厚く水を入れなくてもズッシリしています。

右のDLR500は、水を抜くととても軽いです。

使用している鋼材の量の違いは歴然。・・・ってことは、キンボシさん、鋼材価格高騰の影響がちょっと心配。

できることなら、この高品質製品を製造を続けてほしいのですが・・・大丈夫なんでしょうか?(^^;)

結局のところ適度に芝に踏圧がかかれば効果は同じ ローラーは「あったらイイ」という道具

転圧ローラーは、必ずなければいけないモノではありません。たとえばリール式芝刈り機を頻繁にかけている人でしたら、芝刈り機についているローラーだって、芝を定着させる効果があります。

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芝刈り直後の画像 芝刈り機の進行方向に沿って交互に芝が寝ています

芝生転圧ローラーは「あったらいいな!」という道具です。芝生づくりにこだわる人にはオススメですけど、無理して買い揃える必要はないと思います。

 

僕がローラーについて語れることは以上です(^^) あとは自己の経験から蛇足ながら・・・

購入する際は、ローラー部が「真円か?」という点を確認されることをオススメします。

 我が家で使用実績があるDLR500は、接合部にわずかながら凸あり。 

 

 キンボシグリーンローラーは真円処理されています。 

現行モデルはこんな見栄えで庭のオブジェとしてカッコイイ!

他にもコンナにたくさんの転圧ローラーがあるんですね

僕が使ったことがナイローラーたちです。もしかしたら安くて良い品もあるのかもしれません。ローラー真円で安いものが見つかりましたら、教えてください!

 

 

  

 

 

  

 

家庭の芝生用転圧ローラーについては、YouTube動画でも解説します。もしよかったらチャンネル登録をお願いします。

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では、また!

芝生のサッチ取りに必要な知識まとめ「芝刈りカスが原因ではない」という事実

芝生のサッチ取りについては、ちょっとした基本を知らないと、思いがけないトラブルで芝を弱らせてしまうことがあります。

このブログでは、「サッチ取りの注意点」「実践方法」のほか、そもそも「サッチとは何なのか?」「芝刈りカスとサッチは別モノです!」という意外な事実について、根拠を示しながらご説明します。

まずはこの動画を先にご覧いただくと話がはやい(^^)


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芝が全力で活動している真夏は一度に取りすぎない

サッチは、役割を終えた芝の根・茎・匍匐茎の死骸なので、芝が生きて活動している限り必ず溜まりつづけます。いざ、サッチ取りを始めると、ついつい「サッチを全部とる!」という意識になりがちですが、一度に一気に取るよりは、日ごろから「サッチを溜めすぎない」ように意識して、少しずつ管理していくほうが安全だと思います。

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サッチ取り作業

 サッチをとる目的は、あくまで「芝」のため。地表の通気・通水環境を良好に保つための作業。芝を傷めて本末転倒にならないように、気を付けましょう。

地表が良好な状態を長く保つのがサッチ取り作業の目的です。

 芝の根が浅いところはやらない

サッチは、芝が生育旺盛だからこそ溜まるもの。そもそも育ちが悪いところにはサッチもあまり溜まりません。

根付きが悪いところをサッチ取りすると、不用意に根を傷めるだけなのでやめましょう。これは、あくまで緑の芝の話です。念のため。

チカラを入れ過ぎない

特に専用道具を使う人は、力をかけてゴリゴリやる必要はありません。 人間は正確に動作すればいいだけ。あとは道具がやってくれます。ゴルフクラブと一緒です。 


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サッチは、役割を終えた芝の根・茎・匍匐茎の死骸が、生きた芝の根本に絡みついたもの。サッチ取りというのは、この生きた芝に複雑に絡みついた芝の死骸をを、解して剥がしとる作業です。チカラでブチ切って取るものではありません。 

チカラをかけずに、カリカリカリっと地表をスライドさせるようにやさしくやりましょう。

 「さぁーサッチとるぞー!」って始めると、最初の数回はほとんど出てこないですよね。何回か掻いていくとモリモリ沸き出るのはそのためです。生きた芝に絡みついた芝の死骸が、解れて剥がれてきているわけです。

専用道具は、それを剥がしやすいように設計されています。

もちろん、一般的に売っている汎用レーキでもOK! 

 ただし、芝生専用品でない場合は、それなりに「地面の中を掻く」ということが必要になります。ステンレスレーキの場合は、人間がチカラをかけ、レーキのスプリング機能(ステンレスの弾力)で自動調整する・・・という形になります。だから少々、チカラを入れる必要がでてきます。


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汎用レーキを使う人は、真夏は芝の根を傷めないように少し注意してくださいね。

芝にチカラをかけすぎないサッチ取り方法「座ってみてはいかが?」

足腰を使わないので作業がラクです。そして芝に力が入りすぎなくてちょうどイイ塩梅です。座ってサッチとり・・・オススメです。芝生に座ってのんびーりカリカリサッチ取り。なんとも優雅でイイと思いますよ。

広いお庭の場合は、一度にやろうとせず、日にちをかけてコツコツ・・・なにしろ、この季節の芝は座りごこちも手触りも最高に良いです。芝生と戯れながらサッチとり。 

↓ 子供が借りてきた本なんですけど、これ好きです(^^)

  サッチ取りはどのくらいの頻度でやる?

その庭の芝の状態によって異なると思います。 我が家の場合は、陽当たりが悪い庭なので、病害虫予防の観点で基本的に年に3回、積極的にやっています。 

逆に、陽当たり良好で芝が強く育つ庭でしたら、趣味の園芸「芝生」に書かれているとおり、1年か2年に1回でも充分だったりします。

 趣味の園芸「芝生」は、あまり神経質にならない芝生づくりのお手本

必要最低限の手入れで美しい芝生づくりができる究極のレシピ本。

芝生愛好家なら、入門者の方、熟達者の方、いずれも一度は読んでいたきたい本です。

初心者・入門者の方にとっては、さまざまな迷い」がだいぶ軽減されて気持ちがラクになります


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熟達者の方が読むと違う気づきがたくさんあります。

「えっ?なんでヤラなくてイイの?」本題の「サッチ取り」もそうですし、「病害の殺菌」や「雑草の除草」に極力、薬剤を使わない表現など、随所に意外な割り切りがでてきます。

これらはいずれも、とても判断が難しく真に説明しきるには膨大な情報提供が必要となる点が共通しています。よくわからずにやる」とリスクが高い

基本に立ち返って、芝の環境を整える「人間の手作業による環境改善努力」と「芝のチカラ」に委ねたほうがマシな結果となる(根治)・・・という、浅野先生・加藤先生のメッセージではないカナ?と僕は思うわけです。

この本、そうやって読むと、その奥深さがわかります。熟達者の読み方です(^^)

 

話をサッチ取りにもどしまして・・・要は、芝が健康に育ってくれてさえすればイイんです。サッチ取りはそのために「手段として」やるものですから。

「最低限やるべきこと」さえわかってしまえば、それ以上ヤルか否かは、オーナーの方針次第。この本はその境目の理解にとても役立ちます。

 劣悪環境の我が家でやっている年間のサッチ取りの実例(実施時期別のコツ)

住宅密集地で「日照が悪く、粘土質土壌で水はけが悪い」。南側の家の影にスッポリ入ってしまう我が家では、芝生の育成は1シーズンワンチャンス。大きな失敗をすると復活できる余裕はありません。シーズンの芝生の完成度はそこでゲームオーバーです。

だから、計画的に極力トラブルを回避しながら攻略していくしかありません

特に「病害」は致命的。一般的な家庭の芝生にとっては一時的な衰退でも、我が家のような条件が悪い庭で深刻な病害を出してしまうと、そのシーズンの芝の仕上がりは諦めるしかないのです。悲しいことに・・・

だから、いつだって真剣勝負!一般的なご家庭の芝生よりもハードルが高い分、人間の感度が研ぎ澄まされます(^^;) イイコトなのか、ワルイことなのかw

この家に引っ越してきたときのエピソードは、こちらにまとめてくれています。

www.almnet.co.jp

そんな慎重な我が家のサッチングは、基本的に年3回の機会があります。それぞれの時期の目的とやり方(強く?やさしく?)を全部ご紹介します。

芝が目覚める直前の2月 思い切りヤリます

枯芝の徹底除去と共に、サッチもこの時は根こそぎ取り除きます。休眠中の芝の命は地中にあるので、この時ばかりは容赦はいりません。


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でも、サッチを取り除いた後は、芝が丸裸になっちゃうんで、その日のうちにしっかりと目土入れをして芝を保護します。

 梅雨入り前の6月初旬 病害虫対策が目的です 根の修復力が強い時期です

梅雨は、病害や害虫が増えやすい季節。病巣になりやすいサッチを減らすために、梅雨入り前のサッチ取りが効果的。良好に根付いてさえいれば、この季節は強めのサッチ取りをやっても大丈夫。傷ついた根は、梅雨の長雨の間に水耕栽培のように修復していきます。

今年は、我が家の芝は、水はけを改善した効果か芝の状態が良かったんでやりませんでした。

梅雨明け後の7月から8月初めのサッチ取りは美しさのための老朽組織の間引き

ピーク芝を美しくするためのサッチ取り。梅雨明け後なるべく速やかに実施します。

この時は、サッチを減らすと共に老朽葉の除去もかねてやります。 サッチの山には黒っぽい老朽組織も含まれています。(老朽組織:生きてるけどもうすぐ役割を終える古い組織)

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老朽葉も混在したサッチ

 真夏は芝が全力で生理活動をしている季節。根も全力で活動しています。できる限り根を傷つけないように、やさしく効率よく「カリカリ」とサッチを根本から剥がすのが無難です。かく云う我が家では2019年の夏、ガンガンサッチングマシーンかけましたけど、その年は別に問題なくピーク芝ができあがりました。天候次第です。

芝生は「若い葉」と「老いた葉」が混在してターフを形成しています。この季節、一度、老朽葉を取り除くことで芝生全体の緑が一斉に鮮やかに揃います

サッチ取り後は、芝が美しく回復するまで3週間から4週間くらいかかりますので、ピークから逆算して実施します。出遅れた場合は「本当にピーク前にやる必要があるのか?」よく考えて、とっておきのピーク芝の写真・動画を撮影してからサッチ取りやる・・・というのも手です。

天候次第では、十分に復活しないまま、ピークアウトを迎えることもありますから。

 

・・・ということで、通常の年なら、この3回でおしまい。

 【例外】2020年秋口のサッチ取り・・・高温多雨の異常気象

去年、2020年みたいに、9月が外気温が下がらないうちに長雨に突入すると、病原菌の増殖環境が整ってしまうので、枯芝大好きリゾクトニアによって、翌年春ハゲ症になるのが嫌なので、去年はサッチ取りやりました。普通の年だったら秋はやりません。

動画で詳しく解説しています。


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サッチ取りの判断で大切なのは「目的」。何のためにヤルのか?です 

サッチ取りすることが大切なのではなく、「何のために」サッチ取りする必要があるのかっていうこと。それは、その人の庭の環境・芝の状態、芝の育て方によって、それぞれ違うものだと思います。

 目的も必要もないのに、「みんなが言ってるからサッチ取りをしなきゃいけない!」って考える必要はないと思います。

その点は、趣味の園芸「芝生」に習うのが一番イイと思います。 

 なにしろ、1年~2年に1回やれば十分なワケですから(^^)

あとは本人のこだわりと事情による・・・ということ。

 サッチの勉強をしたきっかけは、ロボット芝刈り機の導入検討

僕がサッチについて深く勉強したきっかけは、2019年末ごろ、ロボット芝刈り機の購入を真剣に検討していたからです。20万円もする高価な機械。失敗だけはしたくない。


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 余談ですが、僕は2020年2月に「オートモア105」を買い、4月に最新式305が日本上陸したことを知り、5月に未使用で売却し、7月に最新式オートモア305を購入しました(^^;) 

家庭用ロボット芝刈り機 オートモア105 今年、大幅な価格改定で安くなりました

 こっちが、我が家が使っているオートモア305 現在、日本で売られているハスクバーナ家庭用ロボット芝刈り機の中では最新式です。

  その時のコバナシが含まれる動画w


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ロボット芝刈り機で気になった点 それは「刈りカス」は回収しなくて大丈夫?ってこと

調べまくって辿り着いた結論は「刈りカスは、ほとんどサッチとは関係ない」ということ。刈りカスは、芝の上から溜まるゴミ。乾燥重量はわずか17%くらいしかない微細なゴミです。

毎日芝刈りするロボット芝刈り機では、輪切りになったミリ単位の微細な刈りカスなんで分解されやすく、ほとんど堆積しないで土に還元されることがわかりました。

(注) 長い刈りカスはそれなりに分解に時間がかりますけど

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とれたての刈りカス

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乾燥した刈りカス(上と同じもの)

一方、サッチは地中や根本から溜まる芝の死骸。水や養分を運ぶ丈夫な維管束などを形成するリグニンという物質をたくさん含んでいて、これが分解されにくいそうです。

なるほど、葉っぱは分解されやすくて、根と茎は分解されにくい理由はここにあり。

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サッチは主に芝の茎・根・根茎(地上匍匐茎・地下匍匐茎)で形成

サッチの正体(「刈りカスではない!」)ということがはっきり書かれている書籍と論文

 一番、語気強く示されているのは、マイカ・ウッズ博士の「芝草科学とグリーンキーピング」です。1960年代~1970年代の研究・学術論文を具体的に挙げて「刈りカスはサッチにはならない」とはっきり示されています。 

 その情報の大元をご覧になりたいマニアな方は、ズバリこの本です。

「サッチの定義」の大元となる学術書、ジェームス・ベアード博士の「Beard's Turfgrass Encyclopedia For Golf Courses,Grounds,Lawns,Sports Fields」  

高麗芝の刈りカスを芝の上に放置し続けても、サッチはわずか3%しか増えないという実験結果をまとめた学術論文

https://acsess.onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.2135/cropsci1988.0011183X002800020030x

 日本の芝草博士もちゃんとお示しです。池村嘉晃博士の「Dr.イケムラの”日本一”受けたい授業~ワンランク上のコース管理へ~」には、葉と茎・根・匍匐茎のリグニン含有量の違いも述べられています。  

 専門書では、芝草研究者の入門書籍(ものすごーく難しい専門書)A・J・タージョン著の「Turfgrass Management」に、サッチの生態についてはまだ学術的に解明されていないこともあるということ、刈りカスはサッチに影響しないのがアメリカでの通説であることについて、触れています。 

ターフグラスマネジメント

学会のセミナーや正会員向け資料は情報取得に役立つ!

本を読んで 「サッチは刈りカスではない」ということを知ったものの、なぜ?葉は分解されやすく、茎・根・匍匐茎は分解されにくいの?という疑問については、なかなか理解できませんでした。

こんな時、役立つのは、やはり知見・学術の最高峰、各種学会だと思います。

日本芝草学会

僕は病害が苦手で、「対処のしかた」よりも、「なぜ、そうなるのか?」やプロの世界ではどんな風に病害を判定し、どのように対処しているのか、「本当のこと」が知りたくて入会しました。年2回の年会のほか、臨時開催のセミナーや部会活動の報告があるので、貴重な情報源です。

sites.google.com

日本植物生理学会

芝のことを学んでいくうちに、「これは、植物の生理メカニズムのことを本格的に学ばないとわからないな」と思って入会しました。

きっかけは、上述の「ターフグラスマネジメント」。専門書はあまりにも難しく、植物の専門知識・用語がわからないと読み解くことが困難だったからです。日本植物生理学会の国内一般会員になると、過去の膨大な資料などにアクセスが可能です。

jspp.org

過去の成果物である書籍と生きた最新の知見である学会の最新事情を掛け合わせることで、「現在の事実」を読み解くことができます。

学会は学術研鑽の場なので、軽い気持ちで入会することは避けるべきですが、「芝生・ガーデニングを生涯楽しみたい」と真剣に学びを求めている方には学会への入会・参加をオススメです。

一歩踏み込むと、一般的に流れている情報はほんの入り口。概念化した情報にすぎません。核心はまだまだ知らないことだらけ。謙虚に本当のことを追究して学びを深めることができます。

芝生の手入れに関する「真実」の情報にたどり着く方法

情報の根拠にたどり着き、自分自身でその情報の確かさを確認する方法について、以前、ブログにまとめています。興味がある方はそちらもご覧ください。

tokyo40mile.hatenablog.com

ネットの情報は玉石混交。役立つ情報がたくさんある反面、間違った情報や根拠のないウワサもたくさん流れています。情報を利用する側が、確かな目で判定しながら情報を取捨選択して、上手に活用していく必要があります。

意外と古風な方法ですけど、書籍・図書館・学会という、アナログな世界が、役に立ちます。

いろいろ知識をつけて、新しい気づきを得ていくうちに、入門書中の入門書「趣味の園芸 芝生」に書かれていることの奥深さ、バッサリ切り捨てていることの本当の意味にを理解し、学術知見の結晶、仙人の域の「究極の教え方」がコレだ!!と鳥肌が立つ思いなのです。 

 そして、趣味の園芸 芝生で、バッサリ切り捨てていることを、丁寧に丁寧に、一般の人にわかりやすくキャッチアップしているのが、武井和久先生の書籍、「一年中美しい家庭で楽しむ芝生づくり12か月」なのです。 

 武井先生の本は、残念ながら初版5000部が完売。現在は流通在庫のみとなっています。定価で手に入れるのが難しくなっているのが残念。

芝生の手入れの基本教科書として、「趣味の園芸 芝生」と「一年中美しい 家庭で楽しむ芝生づくり12か月」の組み合わせが、最強だなーと僕は思います。


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さて、話を本題に戻しまして・・・

サッチは何のためにある?~芝が過酷な環境でも生きていくためさ~

ご覧ください。芝刈りをまったくしない野生化した芝でも、このように立派なサッチ層が形成されます。これがサッチの正体です。

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芝刈りを一切しない野生化した芝にも厚いサッチ層ができる

 この芝を観察すると面白いことに気づきます。

コンクリートの割れ目のわずかな土しかない、この場所では、このサッチ層が水を含み、真夏の酷暑でも、生きた芝に潤いを与えています。

肥料も与えられないこの場所で、芝が元気に生きていくための必須元素は、たぶんこのサッチが分解されることによって、再び芝の身体に還元されているんじゃないか?と思います。

この芝にとって、サッチは生きて繁栄していくために必要な足場なんです。

 人間が管理する芝生の場合は、サッチに頼らなくてもイイ

適切に管理された「芝生」は、土壌環境も整えてあるし、必要な水と肥料は人間が与えるので、このサッチの機能が邪魔になってしまう。

だから「人間都合でサッチを取り除く」サッチの役割は人間が手当て・・・というのが、現在のところの東京40まいるの考察・オリジナルの持論でございます。

ちなみに「刈りカスがサッチの原因だ」って書いてある古い書物もあります

 ま、ただしくは、サッチの一部ではあるけど、主体ではない。ってことでしょう。

サッチか、サッチでないか???ということは、実はどうでもいい。

芝生の土の表面の健康が保たれるのか、否か?それが重要です。

知れば知るほど、知らない世界が広がる植物・芝。

この面白さ、どこまで続くんでしょ? 

 動画まだご覧になっていない方は、ぜひ、ご覧ください。


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僕の活動の本拠地、YouTube「東京40まいる 芝生ガーデニング」では、チャンネル登録者さん向けに、芝生にまつわる様々な感動、あらたに発掘した知見は丸ごと共有しています。

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次の動画でお会いしましょう。

では、また!

芝生のキワ(エッジ)をスッキリ整えるために開発された芝生専用道具。千数百円で手に入ります。

「芝」はとても強い植物なので”日照が十分”で””と”肥料分”が整うと、勝手にどんどん増殖していってしまいます

時に、雨水桝のコンクリートの蓋の上や硬いアスファルトの上でさえ、ターフを形成したりします。

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コンクリートの上に形成されたターフ

人間が管理する「芝生」では、これら自然増殖した芝を整えるという作業が必要になります。

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同じ雨水桝の蓋の芝を整えた後の画像

キワの手入れ・エッジカットの実情

キワは、手入れしないとすぐにボーボーに伸びて美観を損ねます。僕は、これまで安いハサミを使って処理していました(^^;) 100均で買ったカッターなどを使っている人も多いようですね。

キンボシが家庭の芝生のエッジ管理にために開発した「芝生のエッジ処理専用ツール」。わずか千数百円で手に入る芝生専用道具ですが、使ってみたらナカナカ良い(^^)


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キンボシが「苦労して開発した」というエッジ処理専用ツール

あると便利な芝生のエッジ切り(小) 家庭の芝生管理専用ツール

のこぎりのようにエッジの芝を土ごと切り込んで切断するギザ刃タイプ4008(右)と、鋭い刃物でスパっ!と切断する、小型ターフカッターの直刃タイプ4009(左)があります。

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芝生のエッジ切り ギザ刃 4008(上)と 直刃 4009(下)

ギザ刃タイプ4008 

まるでノコギリのように、芝を地面ごと切断できるギザ刃タイプです。太く強い根がはびこっているところなど、ギザ刃が切り込みながら着実に切り進めます。

 直刃タイプ4009

刃物の切れ味で、上から「スパっ!」と切る感じがこのタイプ。キワをまっすぐに整えるのに役立ちます。ミニターフカッターです。

 ギザ刃と直刃、どちらを選べば良いのか?

僕のオススメは、切り込み・粗切りにギザ刃4008仕上げや真っすぐな直線切りに直刃4009という使い分けで、両方を持っていると便利だと思います。

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直刃4009(左)と ギザ刃4008(右)

直刃4009は、小回りが利くミニターフカッターのようなものなので、すでにターフカッターを持っている人なら、4008ギザ刃を新たにアイテムに加える・・・ということでも良いかと思います。

一方、自分で刃研ぎをしたりして、切れ味で「スパっ!」と芝切りを楽しみたい方には、直刃の4009が向いていると思います。シンプルな直刃なので刃研ぎ管理しやすいです。

どちらを選んでも、同じように使うことはできます。使用目的と「好み」です。

日ごろからよく手入れされた場所を整えるなら、直刃4009で十分でしょうし、僕の動画みたいに荒れ放題のところを整えるなら、ギザ刃4008が活躍します。

芝生専用工具ながら、実売価格は千数百円程度のリーズナブルな商品ですから、気軽に試せるのがイイですね(^^)

実際の使用感は、この動画でご確認ください


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次の動画でお会いしましょう。では、また!

お盆の芝生の日照不足がやばい!&お盆スペシャル 僕自身の恐怖体験談(怪談)

このブログでは、僕自身が体験した怪談のご紹介と、芝生の日照不足問題についてお話します。

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僕自身のガチの恐怖体験

芝にとってお盆の日照不足がやばい!

これから芝が一気にピークに向かおうというコノお盆の時期に日照不足とは痛いですねー。

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出典:気象庁ホームページ 週間天気予報 千葉県より



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2020年は8月の日照が好調でピーク芝を形成

昨年は、7月が梅雨明けせず極端に日照が少なかったのが、8月になったら一転、連日の酷暑。これによって芝が急活性してなんとかピーク芝が形成された・・・という年でした。

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出典:気象庁ホームページ 統計資料 より

今年は2019年と似ているかも

一昨年、2019年はお盆のあたりから日照が腰砕けになっていますね。今年はこうならないことを祈ります。

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出典:気象庁ホームページ 統計資料 より

8月の日照最悪の年は、2017年でした

これはヒドイ!僕は、まだ、この家に引っ越してくる前ですので、芝を育てていませんでしたが、2017年の芝生、苦い経験の方は多いのではないでしょうか?

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出典:気象庁ホームページ 統計資料 より

お盆後の日照への期待(祈り)

この連日雨が明けた後、晴れが続いてくれればちょっと後ずれで下旬に芝生のピークがくるかもしれません。しかし、下旬に再び台風なんかでグズついちゃうと、不完全燃焼で終わるかもしれないですねー。

8月下旬は、どうか、晴れ続きであってほしいものです。

 桜にたとえると、花見みたいな貴重な二週間ですからねー。

 

天候不順に備えて人間がやるべきことは、表面排水の改善。殺菌剤では根本治療にはならない

 人間にできることは、長く続く雨で病害を出さないように表面排水を整えて、とにかく水を同じ場所に滞留させないで動かす。・・・これに尽きます。

月刊『家庭の芝生』4月号で、このことを詳しく解説しています。


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殺菌剤は、芝を治療する薬ではありません!という、あたりまえのようでなかなか自分では気づかない、誤解が多い大切なお話です。

芝生の病原菌に耐性菌が発生するメカニズムについては5月号で解説


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今年、病害やキノコで苦しんでいる方、来年は根本解決にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

40まいる式 水はけ水路整備 水溜まりができない庭づくり - YouTube

 

お盆といえば怪談・・・ 僕自身が体験したホンモノの実話怪談があります

2003年に僕自身が経験した恐ろしい恐怖体験談。「露天風呂の幽霊」をご紹介します。

とある公共の露天風呂(当時は24時間開放)に、真夜中丑三つ時にかけて行ったときのお話です。この動画で語り切れていないこともあり、本当に怖い。。。あれから18年経ちましたが、今でも鮮明に覚えています。


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実話なので、ご質問等ございましたら受け付けます(笑)

 

次の動画かブログでお会いしましょう。

月刊『家庭の芝生』最新刊 8月号をまだご覧になっていないかたは、ぜひ、ご覧ください。


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では、また!

ガーデニングに使えるバッテリーブロワー 最大風速46m/s 強力台風なみの威力

月刊『家庭の芝生』最新刊 8月号の冒頭に登場した、超強力なバッテリーブロワーについて「あれはなんだ?」というご質問をいただいたので、このブログでくわしくご紹介します(^^)


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日陰に最も強い芝、セントオーガスチングラスエリアは、芝生バリカンで芝刈りをするんですけど、どうしても刈りカスが芝の中に落ちて入り込んでしまう。

刈りカスを、なんと風速46m/sの暴風ですっ飛ばしてしまう道具を手に入れました。


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バッテリーブロワー120iB 最大風速46m/s 強力台風なみの風速が出ます

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バッテリーブロワー ハスクバーナ120iB

驚くべきは、この超強力な暴風が、コードレスで実現しているということ(^^)

 

つかってみなければわからない、風速46m/sの威力を動画でご覧ください


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ホームユースのさまざまな場面で活躍しそう

ちなみに、この強烈な暴風を使って、自動車1台をスッキリと水飛ばししても、バッテリーの消耗は残量表示3段階のうちの1つが消えるだけ。まだまーだ使えます。

ホームユースでは、1回の充電で十分使えそうです。

玄関のタイルを水洗いした後の乾かしとか、家にあると何かと便利だと思います。

 

ブロワーは風量が命。バッテリーブロワーを買うなら、圧倒的な風圧のハスクバーナをおすすめします。

特に、ハスクバーナオートモア305 315のプレゼントキャンペーンでバッテリートリマー115iLを持っている人は、ハスクバーナ製の本格電動バッテリー工具が、そのまま使えます(^^)これはラッキー

tokyo40mile.hatenablog.com

バッテリーシリーズ|ハスクバーナ

 

今週は、芝生動画を何本かアップロードします。

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次の動画でお会いしましょう。

では、また!