芝生の雑学 東京40まいる

芝生の手入れに役立つ雑学専門ブログ

「芝生の手入れ」信頼できる情報はどーやって掴むか?正確な情報ソース3点

このブログでは、芝生の手入れについて、信頼できる情報をどこから取得するか? 東京40まいるYouTubeチャンネルの取り組み・考え方と実際に活用している情報ソースを、丸ごと詳しくご説明いたします。

そもそも「家庭の芝生の手入れ」に、万人共通の正解などナイのでは?

芝は植物、生き物です。その土地の、その気候の、その環境の、その土壌の、その芝種の、そのオーナーの管理の下で、”今”の芝生の状態は存在しています。

だから、僕の前提認識は、それぞれの庭にある芝生の状態は、その庭固有のものであるという考え方です。

このことは、世界的に有名な芝草博士 マイカ・ウッズ先生の著書の中でも示されています。(ゴルフ場のコース管理の話として)


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 「自分の庭の芝生」管理の”正解”とは、根拠が明確な知見を集め、そこから仮説検証を繰り返しながら、自分の庭の芝生に合ったやり方を見つけること だと僕は思います

 芝の状態も、環境も、気候も、オーナー自身の事情も・・・常に変わり続けるから、「完璧」の境地などない。

芝生づくりは、常に正解を探し求めて攻略を続けるアドベンチャー

だから成功して美しい芝生が完成したときの歓びも一入(^^)

それが、芝生づくりの本当の楽しさだと僕は考えます。

前提知識(良い武器)を持てば持つほど、成功の確率は上がっていきます。

インターネットの情報は、玉石混交。情報の選択スキルが求められる

今は、ネット検索で欲しい情報が簡単に見つかる時代。しかし、間違った情報もたくさん流れていて、正確な情報を掴むためには、使い手側に情報選択のスキルを要求します。

<情報の信頼度の見分け方>

1次情報・・・信頼度最高

その人自身が経験したり考えてることを、本人が発信する情報。つまり情報源の当事者が発信元となる「事実」です。

情報を発信している主体から直接取得した情報が、1次情報の取得。「取材」や「本人へのインタビュー」って、1次情報の取得(本人に直接聞く)のためにやるんですよね。一番、信ぴょう性が高い情報です。

2次情報・・・信頼度高

情報を発信している本人・情報源から1次情報を取得した人が、その話を第三者に発信する情報。「なぜ?」と問われたときに、特定できる根拠が存在します。

この情報を聞いた人が情報の発信源にたどり着くための道しるべがあります

自分で発信源を確かめ、事実か否か、自己診断することができます。

3次情報・・・信頼度不明

情報ソースを知らない第三者が発信する情報。つまり「噂」です。

SNSが発達した現在、必ずしも大勢が言っていることが事実・・・とは限らないのが難しいところ。受け売りが、受け売りを呼び、思い込みが大きな渦となって育っていきます。

発信元がわからない情報は、鵜呑みにはせずに参考程度にとどめ、一応、信ぴょう性を疑ってみるなど、慎重に扱ったほうが良いかもしれません。

 3次情報が不正確であることを実証するゲーム

伝言ゲーム”ってやったことあります?

ちょっと長い話や、複雑な内容だと、たいてい4人目では、ぜんぜん違う話になることが多いという(笑)なんとも滑稽な遊びです。

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人間の多くは、聞いた情報を、自分なりにイメージに照らして解釈します。

次に伝言するときは、多少なりとも自分固有の「想像」に基づく情報が加味されていってしまうから、伝言を繰り返すたびに元ネタとは乖離が大きくなっていってしまうというワケです。

誰も悪気はナイけど、人間の性質上、どうしても人固有の「想像」で変換されて、情報が変わってしまう。それが基本。

だから、ビジネスの世界での経営やマネジメントでは、現場・現物・現人という3現主義で「現実を掴む」ということが必要になってくるわけですね。

 YouTubeで芝生動画を制作するときに気をつけていること

「我が家で、コンナことやりましたー」っていうVlogであれば、その作業が適切であるか否かにかかわらず、「我が家でやった」という事実をお伝えするダケの1次情報です。

でも、一歩踏み込んで「芝生の手入れの仕方」の参考情報をお伝えしようとすると、「その情報は本当か?」「根拠はあるのか?」っていう問題と直面します

 

つまり、自分自身の知識は「思い込み」ではないのか?第三者に伝えても良い情報なのか?・・・っていう、検証が必要になるんです。ネット検索だけで情報を拾っていると、いつの間にか、根拠のない3次情報が紛れ込んでくることが生じます。

自分自身の思考・自分がそう思う根拠を一旦、疑ってみる。クリティカルシンキングの考え方です。 

 これナシに情報発信してしまうと、自らが3次情報(「噂」)の発信者になってしまう。

 自分自身が噂の流布の発信源とならないよう、できる限り 1次情報と2次情報で固めたいなぁー と思いながら、動画づくりと勉強を楽しんでいます。

(※ すべてを1次と2次で固めることは困難ですけどね。)

 【調査第1ステップ】自分自身が学んだ根拠は何か?を整理する 芝生書籍の活用

僕が芝生づくりを学んだ情報の多くは「書籍」にあります。

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元々は、自分自身が学ぶために選んで買った書籍を保有していたのですが、YouTubeチャンネルの発展に伴い、「視聴者のみなさんは、どんな情報を取得している可能性があるのか?」を知りたくなりました

 

チャンネル開設から2年、気づけば、日本国内で一般的に販売されている(いた)芝生づくりに関する書籍が、我が家の手元に概ね揃っています

異なる書籍の「表現の違い」がどこから生まれているのか、著者が重視する前提の違いや、伝えたい相手・想定する読者層の違いなども学ぶことができます。

家に居ながらテーマ毎に、いつでも把握することができます。僕のYouTubeチャンネルの強力な情報ソースの一つです。

ごく一部ですが、ご紹介するとこんな感じ。

<初心者向け>

  まったくの初心者が、難しいことを抜きに「どうやればいいのか」が非常にわかりやすく、シンプルに書かれている書籍。究極のレシピ本です。超ロングセラー ド定番

 

 バロネスダイレクトの歴代店長監修の書籍。まったくの初心者から、ある程度芝生づくり経験を積んだ人の辞引きとして、便利に活用できる書籍です。

作業内容を中心に据えて、詳しく解説されているので、作業目的と具体的な道具・資材の活用について理解しやすいと思います。

 

 


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武井和久さんの書籍は解説が丁寧で、本質がとてもわかりやすいので、僕としてはイチオシなんだけど、既に新品は手に入りにくい状態です。増刷の予定も現在のところありません・・・ 残念です! 

 

 <中~上級者向け>  

 

 この本の舞台である、株式会社チュウブさんは、1963年に結成された鳥取県中部芝生生産組合がルーツの、生粋の芝生専門企業。芝生生産のターフ事業、ゴルフ場メンテナンス、コース改造事業、造園緑化事業、グラウンド緑化、土木関係からゴルフや公園施設などの運営事業まで、「芝生にかかわるすべての事業」を自社運営している会社さん。この本を読むことで、芝生文化の起源の話、日本で本格的に芝生が普及したのは実は高度成長期以降 1970年代からだってこと、文部科学省の校庭の芝生化に対する補助の話芝の品種のことなど、芝生にまつわる広範な知識が手に入ります。日本の芝生ビジネスの変遷そのもの。芝生業界の全体像がスッキリとアタマにはいります。

 校庭の緑化や、公園の芝生など、芝生の導入・管理上生じる様々な問題の改善方法を、1項目1ページで計230項目掲載されています。「無農薬維持管理」を前提に構成されているので、「芝生を健康に育てるために人間がすべきこと」を調べる索引のように活用することができます。何を解決したいのか、自ら課題設定できるスキルがある人にとって、直球で答えが見つかる本なのでとても便利です。

 

<論文・専門分野の入り口> 

 池村博士が、ゴルフ場のコース管理者向けに理論と実践方法をわかりやすく解説したバイブル。  プロ向けなのに解説が丁寧で、具体的にどうすれば理論に基づく作業や検証ができるのかが、丁寧に示されています。つまり「プロ向けなのに、わかりやすい!」という、珍しい書籍です。家庭のアマチュア芝生愛好家でも、ある程度基礎知識がある人なら、家庭の芝生づくりにも活かせる要素が多分に含まれる書籍です。

 日本のゴルフ場コース管理の知見が、余すところなく詰まった論文書籍。多くの専門書籍が海外版の日本語訳であるのに対して、この書籍は日本国内で発表された学術論文や、コース管理のレポートを中心に、ゴルフ場コース管理に必要な知識が、地域別・季節別にまとめられています。病害虫についてはカラー写真入りで、その発生の傾向と対処方法など、実践に活かせる知識が詳細に解説されています。我が家では、何か調べものをしたいときに、まず最初に確認するのがこの書籍。

  

 読書のメリットは、著者の一貫した基軸の下で学びを得られること

読書をすると、著者の一貫した考え方に基づく一筋の基軸が身に付きます。この点がインターネット検索と大きく違うところ。情報のつまみ食いではないので、著者の意図や前提条件を認識の下で、一貫した学びが得られる可能性が高い。

ご自身のスキルレベルに合った書籍を、どれか1冊でも良いので読破されることを強く推奨します。ご自身に一つの基軸(情報を判断する基準)が生まれれば、インターネット検索やYouTube動画の情報の中から、自分で判定して誤解や間違いを起こさずに、良質な情報を選んで活用できるようになる可能性が高まります。

そういう理由から、YouTube東京40まいるでは、「書評シリーズ動画」として、オススメ書籍をご紹介しています。ご紹介したい本は、まだまーーだたくさんありますョ(^^)


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 インターネット社会を反映してか、素晴らしき書籍の中にも、売切れ・入手困難な書籍が増えてきました。残部数が僅かな書籍も含まれます。

これからの時代、増刷や新刊の発行の可能性は低下する一方ですから、気になる書籍がある場合は、早めに入手しておくことをオススメします。

・・・残念な世の中ですね。書籍は貴重です。

  【調査第2ステップ】日本の知財の宝庫!国会図書館で学ぶ

東京 永田町の官庁街にある「国会図書館」。ここには日本のあらゆる出版物が、歴史を越えてほぼすべて所蔵されています。

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そして、館内の検索システムで、キーワード検索して該当書籍を特定・閲覧できる上、「現物」を読むこともできます。(※ 現物閲覧不可のものもあります)

ここは発見の宝庫!本業の職場が近いので、コロナ禍になる前は、よく昼休みに活用して調べものをしていました。

その場での「ひらめき!」を、その場で調べて根拠に辿り着ける。夢の施設なのです。

国会図書館検索はオンラインでも一部利用することができます。

ndlonline.ndl.go.jp

メガ図書館カレー 850円

国会図書館の名物といえば、食堂の「メガ図書館カレー」。トレーとほぼ同じ大きさの皿に、肉の森、ごはんの山、そして広大なカレーの海。

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国会図書館名物だった、メガ図書館カレー

これも、国会図書館での調べものの際の楽しみの一つだったんですが・・・

コロナ禍で、昨年10月に食堂が閉店してしまい、もう食べることはできなくなりました(T_T)

なお、国会図書館は、現在、一部時間帯を除き、予約抽選制での入場となっています。お気をつけください。

www.ndl.go.jp

【調査第3ステップ】日本芝草学会への入会

国会図書館で調べものをしているうちに、日本の芝生に関する学術論文の多くが、『芝草研究』という学会誌に掲載されていることを知り、発行元である、日本芝草学会に辿りつきました。

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入会すると年に2回届く学会誌『芝草研究』

正会員として入会すると、芝草に関する学術の最新事情がわかる学会誌『芝草研究』が年2回、自宅に届きます

これだけでも嬉しいのに、学会の各部会のイベント・見学会・勉強会や交流会への参加(※現在はコロナ禍であまりありません)や、春季大会・秋季大会への参加、その他、セミナーなど学びの機会への参加ができるなど、「芝生を真剣に学びたい人」「芝生の学術研究に参加したい人」にとっては、メリットは多数です。

www.jsts-online.com

ここは、まさに「1次情報」と「2次情報」の宝庫。・・・というか根拠明確な情報しかありません。

学会は学術研鑽の場。研究者・専門家向けの難しい内容ではありますが、芝生についてある程度知識を持っている人でしたら、家庭の芝生づくりに活かせる知見の真髄に直接触れて学べる、究極の機関だと思います。

 真剣に学びを得たい人は、この機会に入会してみるのはいかがでしょうか

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日本芝草学会 年会費

年会費は、6000円。僕はちょうど昨日、2021年度分の会費を振込みを終えたところ。

日本芝草学会の会期は4月~3月です。入会するなら1年中会員メリットが享受できい今、この時期がオススメ。(途中で入会しても、3月で年度会費の期間が切れます。)

 

この6月には、学会の春季大会があります。


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正会員なら参加費が会員料金で。

そして、会員でない方も、春季大会に参加することが可能です。

 

日本芝草学会に興味がある方は、この機会に学会の中を覗いてみるのもオススメです。

今年の春季大会は、オンライン開催。自宅に居ながら参加することができます。

confit.atlas.jp

 長くなりましたが、「真の情報は自分で掴む!」をモットーに、

こんな風に、情報のアンテナを張って、家庭の芝生づくりに役立つ情報の提供に努めています。・・・という、僕の事例をご紹介しました。

これも、芝生づくりを楽しむ「1つの」方法です。

YouTube東京40まいるでは、そんな我が家の芝生の楽しみ方、発見や気づきの感動を皆さんに共有しています

家庭の芝生づくりはこんなに楽しい!

チャンネル登録がマダの方は、ぜひ!よろしくお願いします

www.youtube.com

次のブログでお会いしましょう。

では、また!