実は ”芝” は、もの凄く生存繁殖力が強い植物
芝は本来、病害にもむちゃくちゃ強い植物。ボーボーに伸びた野生の芝は、巨大なソーラーパネル(葉)と大容量の蓄電池(根)を備えているので、多少の病原菌など跳ねのけるくらい強靭な体力があります。少々の外敵にも負けません。
人が管理する”芝生”は、芝に試練を与えて追い詰めるから美しくなる
人間が短く管理している”芝生”は、芝がせっかく造った葉を短く刈り取り続けます。
適度なストレスを与え続けることで、芝の生存本能を利用して人為的に葉の数を増やさせ、密度の濃いターフを形成させているわけです。
いわば、芝を”不自然な形”で、人間の都合に合わせて導いているのが「芝生」。
試練の中にいるから、ちょっとした拍子に外敵のほうが優位な環境が成立し、芝の正常な生理的活動を阻害されだして衰退する・・・なんてことが起こります。
病原菌と芝の生命力の関係、殺菌剤はいったい何をしてくれる薬なのか?については、月刊『家庭の芝生』4月号で詳しく説明しています。
病原菌だって一生懸命生きている
病害の原因となる病原菌のほうは?というと・・・菌は植物のように、光合成でエネルギーを生成することができません。
生きていくためには、外部から活動エネルギーと養分を摂取することが必須。
だから、植物に寄生したり、枯れた植物(残渣・芝でいうとサッチなど)から養分・エネルギー源を吸収しながら生きています。
菌は宿主が死んでしまったら自分も死んでしまいます。
だから、病原菌からすれば芝は運命共同体。そして菌は次から次へと、新しい宿主を探し続けなければ滅んでしまう宿命を負っています。
芝丈を短く美しく管理する以上、病害はつきもの。焦る必要はないのです
前述したとおり、本来は強いはずの芝を、人間がストレスを与えて生存の危機に追い詰め続けることで、芝の生存本能を刺激して葉の数を増やさせる。それが芝生。
美しい芝生を造る以上、病害のリスクは常に存在します。
家庭の芝生で病害が発生すると驚いたり不安になったりしがちですけど、美しく管理している以上、「病害は、発生してあたりまえなんだ」って、どーんと構えて病害対処も楽しんでしまいましょう。
芝生用殺菌剤の性質をよく理解して、適切に管理してあげることも、芝生管理の通常ルーティンの一つ。説明書をよく読んで、用法・用量を守って適切に使えば、そんなに難しいコトではありません。
月刊『家庭の芝生』5月号では、殺菌剤を扱う場合に注意したい「薬剤耐性菌」の増殖メカニズムについて説明しました。
次のブログでは、我が家で使用した実績がある殺菌剤の種類と、選択理由についてまとめます。(薬剤耐性をつくりにくいローテーションの考え方)
YouTube動画 月刊『家庭の芝生』6月号もご参考にお役立てください。
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