芝生の雑学 東京40まいる

芝生の手入れに役立つ雑学専門ブログ

芝生の梅雨対策に役立つ殺菌剤

梅雨といったら「コケ」と「カーブラリア葉枯病」

まずはこのショート動画をご覧ください。1分で解説しています。

youtube.com

コケも、カーブラリア葉枯病の病原体も、いずれも、芝を衰退させるだけじゃなく、長い時間放置すると枯らすこともあります。殺菌剤は、病原(コケや病原体)が芝を襲う「直前」を狙うのが最も効果的です。

芝生は人間が芝草に試練を与えてつくる究極の不自然。

殺菌剤にはそれぞれ、得意・不得意がある

芝刈りで芝に試練を与える以上、殺菌剤を上手に使って芝の生命力を病原体より優位に維持することも必要な要素です。

季節に応じた殺菌剤の選び方、使い方や特徴は、YouTubeチャンネル登録者さん向けに、過去のブログで何度も情報提供してきました。参考記事をご覧ください。

tokyo40mile.hatenablog.com

tokyo40mile.hatenablog.com

www.almnet.co.jp

※ この他にもマダマダあります。

梅雨のコケとカーブラリア対策に役立つのは、ユニゾン水和剤。その話をします。

 

 

コケによる芝の裸地化

コケは、地球を緑にするメカニズムの最も最初にやってくる植物です。いわば、日本の植生遷移の先発隊。地表がじめじめしていれば、胞子はどこからでも飛んできて、まずは、地表をコケの緑に覆います。

地表をコケに覆われると、地表と地下の空気の循環が鈍くなって、芝の根が呼吸できないばかりか、地ギワにある葉の蒸散活動が高湿度によって停滞するので、芝の生理代謝全体に害を及ぼします。それにより、芝が枯死する現象、「裸地化」が起こります。

こんな時代もありました。懐かしいですねーw


www.youtube.com

コケが生えるということは、芝の生理代謝が衰退するということ

特に、梅雨の季節は、普段水はけが良いところでも、長雨によりコケが生えやすい気温と湿度が続きますので、対策が必要です。

雨滴感染するカーブラリア葉枯病の病原体の生態

梅雨に被害が多いのは、カーブラリア葉枯病。この病原菌は、普段はサッチなど植物残渣の中で腐生生活をしているので、病原体の存在自体が即発症につながるわけではありません。しかし、残渣の中でしたたかに、分生子をつくります。

この菌がもっとも活性が高い28℃前後の温度と「雨」が重なると、いよいよ生きた芝を襲います。その方法は、雨粒ぴちょーん!で、分生子が地表の芝の茎葉に飛び散り、芝の角皮を食い破って体内に侵入します。または小さくできた「水たまり」の中で拡散して芝を襲います。

だから、一つ一つが、まとまった形(犬の足跡のような)になって、病気が発症するんですねー。この菌は腐った植物の中でも生きることができるので、芝を容赦なく枯らしてしまいます。この点が生きた芝の中でしか生きられない「さび病」と異なる点。

梅雨用か?というくらいヨクできた殺菌剤

この薬一つで、「コケ」と「カーブラリア葉枯病」両方の発生可能性を下げてくれます。年間のローテーションの中では、梅雨に使うのが最も適した殺菌剤です。

展着剤を使用して、薬剤167倍希釈液を1㎡あたり500ccじょうろで撒くだけ。

主に土に散布する薬剤なので、噴霧器じゃなくて、じょうろです。

使い方のイメージは、YouTubeショート動画で!

YouTube芝生の雑学 東京40まいるでは、芝生づくりに役立つ「雑学」をチャンネル登録者さん向けに提供しています。興味ある方、芝生づくりを楽しむ方は、ぜひ、チャンネル登録を。

www.youtube.com

次の動画か、ブログでお会いしましょう。

では、また!