芝生の雑学 東京40まいる

芝生の手入れに役立つ雑学専門ブログ

総合的な芝生の肥料 これさえ撒けば何とかなる

これからは肥料コントロールのシーズン。ズバリ、僕がナンでメイン肥料をイデコンポガーデンEVにしているのか? その理由を、あらためてここにまとめます。
簡単に言うと「手抜きしながら、土はちゃんとを育てたい」から😊

肥料は謎の領域。誤解も多い

趣味の家庭園芸での芝生管理で、取っ付きにくく「謎」な領域として「肥料」や「殺菌剤」が挙げられると思います。その作用機序がが目に見えないからです。

特に「肥料」は、目に見える効果スピードと「土への影響」がアンマッチであることが多々あり、噂に流されやすい領域でもあります。僕のYouTubeチャンネルでも、陥りやすい「誤解」とその理由について過去にチャンネル登録者さんに注意喚起しています。 芝生の肥料の考え方 安全な使い方 - YouTube

土づくりは何年もの時間がかかる

芝は植物。土の中では微生物たちとの共生で違いに助け合いながら、太陽と水と空気から得たエネルギーを使って、植物の根が土の恵を取り込んで身体をつくっています。
微生物が住むには土の環境(有酸素・無酸素呼吸・生息できる住処)が必要で、一足飛びには地力(微生物のチカラで植物が食べられる状態の必須要素の供給)は上がってきません。

年単位・数年単位の適切な管理を続けていくうちに、手間のかからない良い土(植物が自然体で必要な要素を取り込める環境)がつくられます。
手取り早い効果(今すぐ!芝を見るみる美しく)を求めるなら化学合成肥料を使えば簡単です。が、何十年も続ける家庭園芸芝生では、これだけに依存すると土地痩せ(微生物たちの働きが低下して地力が下がる)の懸念も存在します。

有機肥料は管理がたいへん

微生物たちの活動を考えれば、天然由来のよく腐熟した有機肥料を使うのが一番。しかし、家庭園芸芝生でこれをコントロールしきるのはけっこう難しいことだと僕は思います。
有機質肥料は、肥効の発現が必ずしも一定ではなく、使う肥料(厳密には種類一つ一つ)に、肥効の出方が異なるし、気候によっても変わりやすいです。
肥効はその年のシーズンだけで終わるとは限らず、翌年以降にも(良くも悪くも)影響を与えることがキホンです。インプットとアウトプットのバランスを見つけ出した人は幸せです。そうでない人は、ながーーーい時間軸で累積の影響を知らぬまま過ごし、将来、ワケのわからん症状に悩む😅なんてことにも。
これを回避するために土壌分析などで定点観測する必要が出てきます。しかし、専門知識を持たない趣味の家庭園芸芝生家にとっては、数値を見ても「なんのこっちゃ!」がアタリマエ。
この理由から、僕としては、有機肥料だけで芝生づくりを楽しむのはマニア向き。あまり広く一般家庭芝生向きではないなぁーと思います。(※デキちゃうスゴイ人はいますヨ😊)
この点が、毎年、土を耕し、抜本的に土を調整できる「畑」「家庭菜園」と「芝生」が大きく異なる点です。

家庭園芸芝生の管理では単純化も重要

本業ではなく、趣味でやっている家庭園芸芝生では、肥料管理の「わかりやすさ」、たとえば毎年●月に肥料●gという施肥の単純化がとても大切だと思います。

肥料は化学。専門知識を要する分野です。毎年土壌分析して投入肥料を設計している人は、一部マニアを除いて稀だと思います😅

有機質肥料ベースで土の環境を維持しながらルーティンワークで安定管理できる

2020年12月に肥料に関する法律が改正され、すでに登録済みの肥料・土壌改良剤・有機・化成などを混合して製品化する「指定配合肥料」が認められるようになりました。専門家の知見・コントロールが肥料粒の構成に反映できるようになったんです。
これにより誕生したのが、家庭園芸芝生専用に設計された「イデコンポガーデンEV」です。僕は発売当時から使っています。

元々ゴルフ場用のバチルス菌資材だったものに、家庭園芸向けの肥料設計がちゃんと組み込まれた肥料です。穏やかに土に作用して、微生物たちとコンタクトして芝にゆっくりご馳走を提供してくれます。

そして、用法・用量を守っている限り、翌年に悪影響を残しません。庭に肥料のコンサルが常駐しているみたいなもんです。とても使いやすい!
この肥料だけを使っている限り、「毎年、同じ量を同じ時期に撒けばうまくいく」

肥料はどーやって管理すればイイですか?

イデコンポガーデンEVをベース肥料として、パッケージに書かれている量より少な目で管理。
ある程度即効性が必要な場合だけ、適宜必要に応じて緩効性のIB肥料少量で調整するとイイですよ!

というのが僕の持論です。
くれぐれも、肥料の投入し過ぎには注意してくださいね!理由はこれです → 芝生の肥料の考え方 安全な使い方 - YouTube
何度質問されても、僕は家庭園芸芝生向けには、この回答しかしていません。
反復継続利用する家庭園芸芝生の土壌管理は、それだけ難しいんです。

持続可能な土づくりをじっくり目指すか、「今を良くする」ことを優先するかは、常にトレードオフ
ご自身の目的に合った最適バランスを見つけた人が「幸せ」なんだと思います。
方法はいくらでも選べる。僕のはそのほんの一例にすぎません。保守派の際たるものかもしれませんね😅
まぁーいろいろ経験を積みましょう。

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次の動画かブログでお会いしましょう。
では、また!

2級芝草管理技術者
ゴールドグリーンアドバイザー
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