芝生の雑学 東京40まいる

芝生の手入れに役立つ雑学専門ブログ

芝生の根張りを促進する薬 アルムグリーン

僕が芝の漢方農薬アルムグリーンを使い続ける理由をこの記事にまとめます😊 詳細解説動画はこちら
アルムグリーン 一般的なバイオスティミュラントとの違いは登録農薬で実証済み(天然生薬100%) - YouTube

なお、ジョウロの先端部はココで入手できます😊
じょうろの先端につける、アノ棒みたいな散水具は何だ? - 芝生の雑学 東京40まいる

芝の本体、根にあり!

ホームセンターなどで売っている芝生のソッド。あれは実は葉の部分はあまり重要ではなくて、繁殖器官である芝の根(特に匍匐茎)を買ってきてるのです。

健康な芝は根が強い

根は芝が生きていくために必要な糖や養分・水分の貯蔵庫であると共に、根圏微生物たちとの受け渡しをするポートのような役割があり、いわば芝の命の本体です。

【地上にある葉】

【地上にある茎】

  • 本体(根)と葉を繋ぐ輸送パイプ(維管束: 導管・師管)

芝の根張りは、茎の長さと相関がある

植物が生きる仕組みは、長い長い生存競争の歴史を経て、実に合理的に設計されています。その時の環境に反応して、いつだって生きるために「ムダを最小限」にして、その環境でもっとも有効なところに資源配分し続けます。まるで敏腕経営者による企業経営みたいです。
この動画の中で触れています。アルムグリーン 一般的なバイオスティミュラントとの違いは登録農薬で実証済み(天然生薬100%) - YouTube
その一つが「頂芽優勢」。隙あらば茎はより高く!の性質です。
この仕組み実によくできていて、茎が高く育つほど、根も丈夫に育ち、しっかりと地上部を支えるように指令を出します。

「芝刈り」は頂芽優勢を止めて芝生を濃くする

このショート動画をご覧ください
1分でわかる!芝生を濃くする方法😁 - YouTube
芝生の面白さ、奥深さはココにあります😊

さて、美しく刈り込み続ける芝生は、頂芽優勢を止めるので、根も必要以上に伸長しないように制御されてしまいます。(具体的には、頂芽から降りてくるオーキシンが必要濃度より下がり、発根が促進されない。)

地上が雑草のようにボーボーに長く伸びた!と勘違いさせる


それが、農薬登録されているアルムグリーンの効能です。アルムグリーンの有効成分である有機酸は、芝の体内での発根促進物質とよく似ています。(オーキシン様物質)
適正濃度(希釈500倍〜1000倍の範囲)のアルムグリーンを芝の根が吸収すると、有効成分が重力に引かれて根の先端部に溜まります。これが、まるで地上の茎が大きく育った時と非常に似た植物ホルモンバランス(オーキシン様物質濃度)となるんです。
これによって、芝の根の細胞が「勘違い」して、「大きな茎を支えるために大容量・強靭な根をつくりはじめる。
この繰り返しが、「強い芝生」(雑草のように強い芝の根)を作らせるのです。

多すぎてはいけない!

アルムグリーンは植物体内のホルモンバランスを考慮して「適正濃度」で芝の根の中で作用させる必要があります。
絶対にやってはいけないのは高濃度散布。芝が勘違いどころか、撹乱してしまいます。必ず500倍から1000倍で、2週間に1回。これを守りましょう。

薄すぎたら?

1000倍を超えて希釈すると、根が取り込んでも何も起こりません。ムダだからやめましょう。

撒くのを一時的に忘れたら??

定期散布を止めている期間、芝は通常モードで根をコントロールするだけです。次に散布すればまた効きます。
あんまりにも間を空けてしまうと振り出し(自然体)に戻るよ・・・ってダケなんで神経質にならないでOK。
撒けるようになったとき、再開すればいいのさ。

せっかちさんには向いてないヽ( ̄д ̄;)ノ=3=3=3

このような天然生薬の薬は、「すぐに目に見えて効く!」ってことがありません。植物の生理代謝と共に、年月をかけて少しずつ変わっていきます。そういうモノです。
アルムグリーンの強みは、農薬登録されていること。

「何年も使ったのに、結局ダマシだった!」っていう失敗がありません。農林水産省が効果を認めてますからね。

根は根圏微生物を育てます

健康な根からは、たくさんの根酸が出て微生物たちを育て、その微生物たちが美味しいご馳走を芝に還してくれます。 これが「自然体」の土の中。
これを繰り返していくと、土の団粒化が進み、土がどんどん良くなります。これはアルムグリーンの効能というよりは、アルムグリーンで強化された「 根」の活動の成果。もちろん、根が活動しやすいようにエアレーションします。 1分で理解する!エアレーションの雑学 芝生基礎知識 - YouTube

何年か経つとふと気づく。「あれ?病害が少なくなったなぁ?」ってこと。こんなペースでの改善です。
それは微生物の多様性バランス。微生物同士が住処を争い、拮抗して病原体だけが異常増殖できなくなってきた証。

芝生のつくり方は人それぞれ

手取り早く化学物質突っ込んで、スグに見た目が美しい芝生をつくり、傷んだら張り替える・・・それも一つの手法です。どれが良いということはなく、各人の「芝生にする目的」に適った方法を見つけることが大切。
育て方の選択はあらゆる意味で自由です。

僕の場合は、植物の生命の神秘や土の不思議への好奇心で庭の芝に向き合ってます。
結果が出るまでは少々、長ーい時間軸を使いますが、植物生理にかなった育て方を楽しんでいるんです😊
根を健康に育てる芝生づくり。粘土質土壌で水はけが悪く、住宅密集地で日照が少ない我が家でも実現できます。大切なのは植物と土の不思議な世界への探究心。

興味ある人はYouTubeをチャンネル登録して、じっくりとながーく付き合ってください😆

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次の動画か、ブログでお会いしましょう。
では、また!