芝生の雑学 東京40まいる

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植物ホルモンを学ぶのにオススメの書籍4選

植物ホルモンはわかるようでワカラナイ!

ちょっと難しそうな植物生理。特に植物の身体の動きを司っている植物ホルモンは、わかるような、わからないような・・・僕自身、学びはじめは何がなんだか。そして読む書籍によって言ってることが微妙に違ったり・・・

それもそのはず。植物ホルモンの働きは古くからの学問であるけど、21世紀に入っても今なお、新しいことが次々と発見され続けているんです。

このブログでは、これまでに読んだ本を振り返り、どういう順番で学んだらスッキリ頭に入ってくるか?っていうことを整理してみます。

必要最低限の常識さえわかれば、学びの機会は活かせる!

僕たち家庭園芸芝生愛好家は、この道の専門家ではないので、学びの機会を得て「専門家とお話するときに、最低限知っているべき常識」を理解すればよいんだと思います。

つまり、「何が、解明されてて」「何があらたに見つかり」「何が未解明なのか」。

キホン作用は何で、異なる説や、研究中の仮説にはどんなことがあるのか。

古典認識と最新事情の区別。このあたりが、頭の中に漠然と存在していれば、機会は活かせると思います。

『植物の謎』日本植物生理学会 著

植物のカラダの不思議に興味が沸く

何事も、まずは興味を持たないことには始まりません。興味と好奇心こそ「知りたい!」と思う原動力。学びの源泉です。

まさに、つい最近発刊された本『植物の謎』が、とてもオススメ。

植物ホルモンの話自体が題材ではナイんだけど、植物のカラダの中身や仕組みのことを「もっと知りたい!」と思うキーが60話も綴られています。

この本は、日本植物生理学会が、一般の人向けの啓蒙普及活動として日常から実施している「みんなのひろば 植物Q&A」の膨大な質疑応答の中から、厳選した60項目を編集したものです。

こちらをご覧いただければ、どんな内容かご覧いただけます。植物好きな方、趣味の園芸家の方にオススメのホームページです。

さぁー「知りたい」と思う気持ちに火が付いたら、次のステップはこちら。

『植物の体の中では 何が起こっているのか』嶋田幸久 萱原正嗣 著

一般の人向けに植物生理学の面白さをわかりやすい文章で綴った本です。植物の体内の構造と仕組み、作用、その発見の経緯と歴史など包括的に専門的な知見を覗くことができます。その中で植物ホルモンについても、それぞれの作用の解明の歴史が綴られています。

読み終わったら、もう、植物への興味は尽きなくなります。さぁーいよいよ始まりですよ!(沼のw)

『植物生理学入門』山本良一 編著

植物生理学の教科書です。オーム社の書籍は、植物に限らず、電気工学とか無線工学などのさまざまな工学書があります。学んだことがある人には懐かしい。

この本には、各項目ごとに、定義と解説、歴史が短編でわかりやすくまとめられています。さまざまな書籍と併せ、参考書として活用すると学習効率が向上すると思います。

1998年発刊、2016年に内容を刷新した第3版が発行されて、昨今の植物ホルモン作用発見ラッシュと併せ、第8刷まで増刷されつづけている名書です。

ここまでくれば、何でも読める!

『新しい 植物ホルモンの科学 第3版』浅見忠男・柿本辰男 著

僕が、アルム農材の丸山さんに、アルムグリーンの作用機序を学びに訪問取材する際、最後の仕上げとして読破した書籍です。

初めて学ぶ人にとっては、少々、難しいですが、ある程度前提学習をした人に最適です。各植物ホルモンの作用と、植物に生じる事象の関係が、実証試験の実例を基に、根拠明確に解説されています。2016年現在の情報ではありますが、ゲノム解析がこの分野にもたらした新たな研究の状況を知ることができます。とても良い解説書です。

ステップアップした人にオススメ!

巻末には、CD-ROMが付属していて、本編掲載以降の最新事情や、補足詳細資料など全28ページ分のPDF情報も入手できます。

植物のカラダの仕組みは、まだまだ未解明なことだらけ

いったい何が正解なんですか?」って、スッキリしたくなりますけど、今はゲノム解析が進み、そして生成AIがいよいよ社会を動かす時代。これからも長い植物生理学の歴史の中では、現在は、解明期真っ只中なんでしょうね。

植物分類の 科・属・種だって変わりまくってます

かつての目視観察の特徴分類から、ゲノム解析によって大きく変更されたり(血族だと思ってたら他人だった!レベルw)

21世紀はあらたな発見の嵐! 

昔学んだ偉い先生方は、どんどん新しい情報を取り込んでご記憶をアップデートしなきゃいけないので大変です。まして、一から勉強する僕らは、読む本によってインプットが変わるんだから、大混乱ですwww(これもまた楽しいのですが!)

企業でいうと、会計・税務・法律・・・が、毎年変わるように、植物の認識自体もどんどんアップデートしていく時代なんだと思います。だから、根拠として用いるときには、「●●の説によれば・・・」とか、ちゃんと何説をベースに話しているのかを表さなきゃいけないんでしょうね。

このブログ、芝生仲間との会話がきっかけ

先日公開したこのYouTube動画から、植物ホルモンの話題になったんです。


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みんな、すっごい勉強してるから、互いに気づきや発想が生まれて面白い!

こういう仲間がいてくれるのが幸せです。モトさん、ティムさん、ありがとう!

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