芝生の雑学 東京40まいる

芝生の手入れに役立つ雑学専門ブログ

芝生が緑のまま冬を越してしまう場合の対処法

今日は大寒です。二十四節気の冬の最終節で、最も寒さが厳しくなる日を指します。

高麗芝をはじめとする暖地型芝は、この極寒の季節をやり過ごし、命のバトンを春につなげるために「休眠」をします。

緑のまま冬を越しそうな芝生

しかし、今シーズンの冬のように異常な温暖続きの年には、高麗芝の芝生がまだ緑を維持しているご家庭は多いのではないかと思います。(関東南部以西)

葉が緑を残したまま大寒を迎えた高麗芝

緑のまま冬を越したら、春を迎える手入れはどーしたらイイの?

安心してください。今ある緑は、芝が休眠に向かうために生成した植物ホルモンの影響で「色持ち」しているだけです。真夏のように活発な生理代謝をしているワケではありません。

本来なら、温度が急速に下がってくる時期に、老化を促進する植物ホルモン、エチレンやアブシジン酸などが「枯れの仕上げ」をしてくれるのですが、今シーズンはそのスイッチを入れる要件に満たない冬だった・・・というダケのことです。

いずれも、ホルモンの生成と代謝の結果、今の状態があるダケ。

同じ庭の中でも、緑の部分と茶色い部分があったりするのは、そのためです。

この季節の芝の健康の見分け方

芝の緑がまだ残っているからこそ、芝の状態を観察することもできます。

葉の先端から茶色が下りてきているなら、正常な休眠。

下部や茎葉の中部・下部から茶色が始まっているなら、なんらかの生理障害(害虫や病害の影響など)です。

いずれにしても、「今」何かが始まることはナイので、春に向けて生育プランを考えるのが得策だと思います。

例年どおりで気にする必要はない

枯芝の除去は、萌芽が始まる前であれば、いつやっても変わりありません。

芝をよく観察する愛好家でしたら、萌芽が始まる1週間前くらいまでに枯れ芝除去を終えておけば、芝が目覚め、自分のチカラで起き上がってくる生命のドラマを毎日楽しむことができます。この画像では、芝の目覚めに合わせてサビ病も目覚めていることが観察できます。

春の萌芽前に地表部の枯れ芝を除去すると、新芽の動きが観察できる

僕は、芝生を生育する一年の中で、「萌芽期」がもっとも好きです。

一緒に、生きた芝の生命の息吹を感じましょう。

2月からゴールデンウィークまで役立つ芝生の雑学

2月~GW前までの芝の生理代謝について、この動画にまとめてあります。本格的な作業が始まる前に、ご覧いただくことをオススメします。

youtu.be

芝の生理代謝がわかれば、芝生づくりは一層楽しくなりますよ!

芝の生育に役立つ、植物生理と実作業の関係

年末の2時間ライブで語りました。興味ある方は、こちらの動画をご覧いただくと、芝生についての知見が格段に広がると思います。

youtu.be

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健康な芝生づくりの参考情報の一つとして、お役立ていただけたら幸いです。

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