なんで芝刈りが必要なのか?
5月になってこれからますます、芝の葉がよく伸びるようになってきます。
これが「芝」本来の姿。こんなブロック塀の隙間からも生えて増殖する、ものすごい強い植物です。
芝のルーツはサバンナ。大きな樹木が育つことのできないヤセた大地。
高い木が無いので、背の低い雑草たちが太陽の光をたくさん浴びることができます。
そうして形成された草原には、たくさんの草食動物たちが集まります。
上に伸びた葉は、獣たちが食べてしまうので、芝は生きていくために必要な光合成をするために、芝は横へ横へと葉の数を増やしていくように進化していったのです。(詳しくは、この動画の冒頭でお話しています。)
芝は上に伸びることを抑え込むことで、横へ横へと葉の数を増やしていく性質がある。
この性質を理解して、適切な芝丈をキープして、それ以上「上に伸びることができない」と芝にわからせることで、芝は生きるための危機意識でエマージェンシーモードに入り、一生懸命、横に葉の数を増やします。そして美しい緻密な芝へと姿を変えていくのです。
これを「芝生」といいます。
芝生は、人間が芝を管理下において、人為的に芝をマット状に美しく仕上げた状態のことです。
芝は低く刈りこむほど、いいのか?
ちがいます。芝は太陽の光を葉に吸収して、活動に必要なエネルギー源を創り出しています。芝が生きていくために必要な光合成量(生成する炭水化物の量)が確保できないくらい低く刈り続けてしまうと、芝は衰退してしまいます。
芝の葉は太陽光パネル
その庭の日照条件、環境によって、芝が最も密度濃く美しくなる芝丈の最適値があります。芝にストレスを与えつつ、芝がそのダメージ以上に回復できる、最もおいしい芝丈というのが、その時の、その庭の、その環境の、その芝の状態によって決まります。
たとえば、秋だったら、こんなことを考えて芝丈を決めます。
究極に美しい芝生をつくる芝刈りとは・・・
つまり、芝が少し余力をもって成長できるギリギリラインの芝丈を、如何に見つけキープするか。これを攻略していくのが、美芝づくりのアドベンチャーです。
これは一定ではなく、天候・環境と芝の状態によって常に変化します。
年間の戦略の中で、そのときの環境に応じて、常に判断しながら戦術を展開していきます。
わからない場合は、芝丈を高めにしてキープすればいい
究極の美芝づくりを求めると、管理はとてもシビアになっていきます。
初心者の方は、まずは、「芝を健康に強く育てる」という方針で、芝丈をギリギリまで攻め込まず、高めにキープすることをオススメします。
冒頭の画像でおわかりのように、芝は、本来、とても強い植物です。
人間が芝刈りなどでストレスを与え続けるから、病害にも弱くなったり、いろんなトラブルが発生しやすくなります。管理の手間もたいへんです。
芝生づくりをながーく楽しむコツとしては、無理なく手軽に、持続的に管理できる値を自分自身が見つけることが第一歩だと思います。
僕が尊敬する芝草博士 池村嘉晃博士は、初心者は芝丈5cm!をご推奨のようです。この動画シリーズ(静岡県庁公式YouTubeのDr.イケムラシリーズ)は強くご視聴をオススメします。
先生がおっしゃっている「5cm!」というのは、シンボリックに「難しいから下げすぎるな!」ということだと僕は思います。
一般家庭の芝刈り機では、5cmの高刈りに対応している機種は稀ですので、実際のところは、は2.5cmや3cmくらいが扱いやすくていいんじゃないかな?と思います。
僕が使っている、キンボシナイスバーディーモア(量産型の価格性能比抜群(東京40まいる評)モデル)では、最高刈り高が2.5cm。この設定をオススメします。
芝生の管理は、ほんのちょっとの基礎知識を武器に、自分なりのベストな方法を見つけるアドベンチャー
僕が運営しているYouTube東京40まいるでは、「家庭の芝生の楽しみ方」をテーマに、家庭のリアルな芝生の手入れの情報をお伝えしています。
次のブログと動画でお会いしましょう。
では、また!