芝生の雑学 東京40まいる

芝生の手入れに役立つ雑学を1級芝草管理技術者が解説

3月の芝生の手入れ ー 最も調子よくスタートさせるためにデキルこと

家庭芝生は究極の管理を目指せる 萌芽期の理想の手入れは?

ゴルフ場や競技場の芝生管理では、興行や来場者の事情など様々な制約条件を考慮したスケジュール設計にならざるを得ないことが多いと思いますが、僕たち家庭の芝生は「芝生を最優先」に、オーナーさんの愛情と知識次第で如何様にも管理できる環境の人が多いと思います。

毎月、公開する芝生管理ナビでは、その季節、芝生にとって最も良い手入れの在り方を追究し、その理由を解説しています。今回は関東南部の高麗芝を題材に、3月にやるべきこと・もう少し待ったほうが良いことの仕分けを行いました。


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芽出しが起こる萌芽期の芝の状態をイメージする(エンジン始動と同じ)

高麗芝などの暖地型が貯蔵している炭水化物でんぷんは、地温が10℃より上がるとエネルギーとして使いやすくなります。土の温度が10℃を上回る時間の割合に反応して萌芽が本格化してきます。やがて地表部の枯れた芝生を押し上げて新しい緑の茎が出てきます。これは芝の付け根を観察しているとわかります。この段階では十分な葉が形成されていないので、昨年の秋に根に貯蔵した養分・エネルギーを消費することで活動しています。

生まれたばかりの芝の赤ちゃんは、なるべく踏まない

生まれたばかりの芝の新しい組織は壊れやすいです。観賞用の家庭園芸芝生では、なるべく芝生に立ち入らないほうが、早く芝の形成ステップが進みます。もし、新しい組織を壊してしまったら?・・・バッテリを再度使ってつくり直しです。そんなに神経質になる必要もありませんが、「心構えとして」ムダに立ち入らず、しばらくの間、保護する気持ちでちょっと「赤ちゃんだ!」を気遣っていれば大丈夫です。

「しばふのあかちゃんをそだてています」上記のスライドの画像は、東京晴海にある黎明橋公園。NPO育てる芝生 イクシバ!プロジェクト(代表 尾木和子さん)の活動です。該当の画像は秋のオーバーシードの時の模様ですが、地域のみんなで芝を愛し、公園の芝生を育てながら地域の人と人のかかわりの輪をどんどん大きく育て続けている素敵な活動です。


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地域コミュニティー芝生というジャンルの一流 イクシバ!プロジェクトは、緑の都市賞 第一生命財団賞をはじめ、さまざまな賞を受賞している「芝生界のホープ」です。僕たちアマチュア芝生愛好家の誇り。2026年は学術団体の最高栄誉 日本芝生文化大賞の受賞が内定しています。

オープン参加で地域の方以外も一緒に活動に参加することができます。とても勉強になるので、興味がある方は一度行ってみてください。芝生を愛する人たちとのリアルな交流が生まれます。(ただし、遅刻だけはNGです。行くときは最初から。)

萌芽期(初期)にやるべきこと

芝生管理のキホンに忠実に、光と水と空気を取り込みやすくなるように手入れします。

1.枯芝の除去(芝刈り機などで低く刈り取る)

新しい芝の上にある古い芝生を除去する作業です。既に2月に実施した人は新しい芽が出てくるのを目視で楽しめます。まだ枯芝を除去していない人は、芝の葉が出てくる前に低く刈り込んであげることで新しい葉に光が当たりやすくなります。

この段階では成長スピードは非常に緩やかですから急ぐ必要はありませんが、葉が出てしまってから刈り取ると、芝は再作成のために再び貯蔵養分・エネルギーを根から消耗することになりますので、やるタイミングは遅すぎないように気を付けましょう。

2.水やり(水は芝のカラダの主原料)

芝が起動して新しい組織をつくるときです。水と空気は大切な原料であり代謝に必須の媒体です。床土が乾きすぎないように、時々点検しましょう。逆に水をあげすぎると土の中の空気が足りなくなってしまうので、バランスが大切です。

水を与えるときはしっかりと与え、水が地中で下がっていき、空気が土の中に入っていくための「間隔(日数)」をあけることがコツです。

やるべき?やらないほーがイイ?この季節悩む作業の最適時期の判断

殺菌剤は、病原体が芝を襲うその直前を狙うのが効果的

今はまだ早いです。病原体の多くは繁殖できる時期になるまで、耐久体という外敵に強い耐性で待機しています。殺菌剤が最も有効なのは、病原体の活動が活発化してまさに芝を襲うその時。殺菌剤は早すぎても遅すぎても効果が大きく低下します。春の殺菌の目安は桜の花が開花する頃です。それまで待ちましょう。

芝が芽出し・萌芽を行ってからしばらくの間は、芝の組織は弱く隙だらけ。ここに温度の上昇に伴い病原体が力強くなってきますので、花時計「桜」が咲くころがさまざまな病害が発生するリスクが高い季節になるワケです。

僕の考えではこの季節に選ぶ殺菌剤は、幅広い病害をカバーする高スペクトラムタイプが良いと考えています。僕が愛用しているトップグラスは、年に1度だけ、桜が咲くころに使っています。このタイプの殺菌剤は、さまざまな病原体抑制に効果があるかわり、耐性菌が増えやすい性質もあるので、頼りすぎて連用しないように特に気を付けましょう。

※ 連用というのは年間を通じて、ずーっとこの薬ダケを使い続けるようなことを指します。1時期の使用で集中使用(たとえば、2週間あけて2回)というのは連用ではありません。

「病害がなぜ、発生するのか?」をイメージできれば、対策すべき時期は見えてきます。ちょっと古い記事ですが、以前、アルム農材さんの農業マガジンに寄稿したことがありますので、ちゃんとメカニズムを知りたい人はコチラをご覧いただけたら幸いです。

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肥料は雑草のエサ。もう少し時期を待ちましょう

肥培管理については様々な事情・考え方がありますが、僕の考えではまだ早いです。土に撒いた肥料は土壌微生物の力(硝化菌など)によって芝が食べられるように料理されますが、その菌たちの活動がまだ鈍いのです。そして養分を吸収する側の暖地型芝も、まだ本格的な代謝(根・茎・葉本来の活動)が始まっていないので、肥料分を上手にキャッチすることができません。この時期に肥料を撒くと、一歩早く本格的に代謝を始めているスズメノカタビラなどの寒地型雑草の勢力が強くなりますので、施肥はオススメしません。

もっと温かくなって芝の葉が生えそろうまで待ちましょう。撒いた肥料がまったく無駄というワケではないのですが、効率があまりにも悪すぎます。

僕が春の最初(だいたいGW前くらいの4月)に使う芝生肥料は、いつもコレです。「今だ!」って時にすぐ効いて安定した肥効が持続するのでコントロールしやすいです。

バロネスダイレクトはちょっとだけ「高い」イメージがありますが、購入者には専門のサポートチームがいて、使い方や疑問点の問い合わせに丁寧にメールで答えてくれます。コンサル付き販売のようなイメージですので、初心者の方にはバロネスダイレクトがオススメです。

広い面積の人や、サポートなんていらない!って人は、こちらのほうがお得です。(中身は一緒)

4月に向け、今のうちに肥料や資材を用意しておきましょう。

その他、「今、やったほうがいいの?」と悩む作業については、理由を添えて最適時期を解説しています。

  • 更新作業はいつがベスト?
  • 目土入れの最適時期
  • コアリング(エアレーション)の考え方
  • 芝刈りを始める時期
  • 雑草処理のコツ
  • 土壌診断って何のためにやるの? ・・・ など

項目ごとに、「考え方」と「その理由」を解説。興味がある方は YouTube動画をご覧ください。動画説明文のINDEXから、直接該当箇所だけをご覧いただくこともできます。


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アルムグリーンの調達は、春に入手して年内使い切りがオススメ

動画で言いわすれたのですが、アルムグリーンを使っている人は、年間上限16回を一番おいしく使えるスタートが、「今」です。

アルムグリーンは、天然生薬100%なのに、登録農薬(適切な使い方での効能について農林水産省が認めている、芝生用では唯一の天然薬剤です。こんな風に2年間も発酵させて作っているのでウイスキーと同じ。通常は十分な生産量があるのですが、ゴルフ場や競技場など大口の注文が入ってしまうと、今年分の出荷ができなくなるリスクが常にあります。今年お庭で使う量は、春先、早めに手配しておくことがオススメです。

アルムグリーンについて、詳しく理解したい人はコチラの動画が参考になります。僕自身が「なぜ、どうやって効くの?」を知りたくて、理解していったプロセスをこの動画で丸ごと解説しています。当時、本気でわからなかったので、むちゃくちゃ勉強しました。・・・結果的に、現在の土壌と植物生理の探求につながっています。


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愛用の方に、「定期散布忘れ」防止のためにシバノワさんがこんな素敵な仕組みつくってくれてます。ぜひ、ご利用を。

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家庭園芸芝生のアドバンテージを活かして、イイ芝生をつくっていきましょう

また来月も、芝生管理ナビ4月を公開予定です。この動画の内容は、事前に僕が素案を作成し、芝生有識者の皆さんとディスカッションの上、必要な情報を盛り込んで作成しています。興味ある方はぜひ、チャンネル登録してくださいね。

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ディスカッションライブに関心がある方は、東京40まいるチャンネルメンバーシップへのご参加をお待ちしています。月額490円。芝生マガジンのような存在を目指しています。旬の話題盛りだくさんで、毎回、2時間~3時間。芝生の話は尽きません。

https://www.youtube.com/channel/UCL0rff6oYD5MglBDjvNDYIg/join

こんな話を毎月、長時間実施しています。

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次の動画かブログ、ライブ配信でお会いしましょう。

では、また!

プラチナグリーンアドバイザー 2級芝草管理技術者 土づくりマスター 緑の安全管理士

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