芝生の雑学 東京40まいる

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この10年で変わったYouTube「収益化」の変遷と「有料化」の潮流

はてなブログ10周年特別お題「10年で変わったこと・変わらなかったこと

「10年前」と「今」で、YouTubeがどう変わったのか?

このブログでは「10年前」と「今」でYouTubeがどう変わったのか?僕自身の経験からYouTube「収益化の変遷」と「夢の時代の終わり」についてお話します。

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YouTubeで稼ぐ」のは難しい時代になりました。それどころか、YouTube利用料を視聴者や動画投稿者が実質負担する時代へ・・・という話。

10年前はYouTube夢の時代。誰にでもチャンスはあった。

みなさんの印象にあるのは2014年頃YouTubeが宣伝していた「好きなことで生きていく」のCM。この時代、ヒカキンさんがおっしゃっていたことは、誰にでも起こり得ました。(この時期が終焉期)


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ヒカキンさんほどのドリームではナイですけど、僕自身も、2011年に大爆発を経験したことがあります。

なんてことない動画。僕のチャンネルのアイコンにもなってる、実家の愛犬。

撮影して下手な英語でテロップを入れただけの、他愛もない動画の再生が爆発!w


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当時運営していたYouTubeチャンネル ”dancyoumelon”で、2011年11月16日の夜、寝る前にアップロード。

夜明け前に全米で大ヒットw

朝起きたら再生が24万回(見ている前でもぐんぐんカウントアップしていく)

コメント欄には英語コメントが延々とビーーーッシリっ!! 恐ろしくなって、見つけるや否や削除しちゃいました。(今思えば、なんてもったいないことを(^^;))

もう一つ、これは自分自身の事故動画


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2012年瞬発的に100万回まで再生が上がって、以後はじわじわ・・・という感じ。

当時は今みたいにドライブレコーダーが普及しておらず、事故動画は「珍しい」部類のコンテンツでした。

たまたま事故を起こしたときに「撮影」していて、それを「編集」する能力があって、「アップロード」するわけですから、当時はマダ、誰でもデキルわけじゃなかったですね。

黎明期のYouTubeの「収益化」は動画単位1本釣り(チャンネル単位ではなかった)

僕は、なんで2006年からYouTubeを使っているかと言えば、当時ブログに動画を貼り付けるために利用していた「FLVファイルメーカー」という国内サービスが終了するという噂を知ったから。(実際にFLVは無くなりました。)

これは困る!ということで探したのが米国のYouTube。なんと完全無料で動画投稿できる。「タダ(無料)で使わせてくれる」ことに感動しました。当時はチャンネル名が英字しか対応していない等、如何にも米国仕様。

チャンネルのイメージも、今とは違って質実剛健・スキっとしたアイコン型のデザインでした。現在のイメージはβ版として「βパンダ」とか言われていたような。(記憶によれば)

無料で大喜びしてたのに、なんとお金をくれると言いだした!

僕の動画で一番最初に収益化された動画は、このオンボード映像です。(※オリジナルは旧チャンネルで公開2008年公開。このリンクは別チャンネルで2012年に再公開したもの。)


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知っている人は少ないと思いますが、初期の頃のYouTubeの収益化は動画1本釣り

ある日突然、こんな主旨のメールがやってきました。

あなたの”この動画(動画名)”は世界中の人に感動を与える可能性があります。YouTubeの広告主は魅力ある動画を求めています。あなたが同意するならこの動画は収益化対象となりベネフィットを得ることができます。同意しますか?

これにAgreeするとその動画だけ収益化が始まる

当時は、動画広告は無くオーバレイ広告(動画画面内に広告が表示される)のみでした。広告がついている動画って「特別感」があってとても新鮮でした。

なにしろ、YouTube様から直々に「魅力ある動画」と認められた誇り。仲間からは「広告ついてるよ!すげーー!!」って言われました。(※2008年頃のお話です)

チャンネル単位でYouTubeパートナーシッププログラムが設定されるようになったのは、その後のことです。

10年前、2011年頃は、YouTube利用者総数に対する動画投稿人口が圧倒的に少なかった(なんと!98%が視聴専門)

2011年9月に、東京汐留で「YouTube×GEO クリエイターDAY」が開催されました。

Googleが、当時収益化しているチャンネルのクリエイターを招待した大規模なカンファレンス。日本国内での「YouTubeドリーム」の煽りはこの頃が始まりだと思います。

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washiさん、ガジェットのjetdaisukeさん、コメディーのMegwinさん、電車動画の元祖iso8さんや、旅のチャンネルをやっている人など(いずれも当時仕様ではチャンネル名英字)など多数。

テーマは、成功して収益を得ているクリエイターさんの話。今やチャンネル登録者、数十万人・百万人クラスのチャンネルばかりですが、当時は5万人。(えっ?5万人も?!!と驚いたものです。)

Megwinさんの、「風呂なしトイレ共同のボロアパート暮らしだったのが、YouTubeのおかげで風呂もトイレもついてるちょっとイイ部屋に住むことができています。」ってお話が印象的でした。

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その時のGoogleYouTubeのオフィシャル講演によれば、当時の動画投稿者数は、YouTube利用者総数の2%に満たない状況だったそうです。

つまり、98%は動画を見るのが専門の視聴者。

「視聴者はあなたたちの動画投稿を待っている!」なんて云われ、いわば「入れ食い」状態だったのです。

つまらない動画でも、頻度多く投稿すれば多くの人が見てくれたし、ちょっとしたきっかけで拡散して思いがけない再生数になることが「誰にでも」起こり得ました。

とにかく、あの時代(2011年頃まで)は、動画投稿を如何に頻繁に行うかが、とても大事でした。

2021年の「今」は動画投稿があふれて、見る人なんて居やしないw

今は誰もがスマホを持ち、誰もがドライブレコーダーを装着し、誰もが気軽に動画投稿する時代。YouTubeの利用者の多くが動画を投稿します

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2011年当時は大注目だった、自動車事故動画なんて、今はいくらでもある。

ペットの動画なんて無数にある。

それどころじゃない。TikTokやインスタ、動画媒体が無数にあります。YouTube自体も安泰ではないのです。

2019年頃から始まった芸能人のYouTube参入が、限りある日本向け広告を奪っていく

YouTubeの広告収益の仕組みは、

お金を払って広告を出す「広告主

インフラを提供する「Google

広告をつけるコンテンツの「動画投稿者」だけのシンプルなお金の流れになっています。

動画投稿者同士は、全広告主が支払う日本向け広告料から、Googleが取り分を差し引いた残りの奪い合い。いわば限りある「広告総量(総金額)」の争奪戦で、収益を分配するメカニズムなのです。

本田翼さんとか、エガちゃんねるが、広告収入をもっていけば、その分、みんなの収益機会が減る・・・単純な仕組みです

これが芸能人の破壊力じゃ すごい!!美しい!かわいい!ずーっと見ていたいw


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エガちゃんねるは、見ているだけでオモロいし幸せじゃ!

すでにこの情報も古くなってますね。いまや、芸能人の誰もかれもがYouTubeをやっている時代です。

まさに「コンテンツの価値」だけが勝負のガチの戦いの場。それがYouTube

昔、テレビに出られるのは、ごく一部の才能がある限られた人(芸能人)だけであったように、今からのYouTubeで有名になるためには、あの人達と対決して勝たねばならないのです。

もはや、テレビとYouTubeの境目はなくなった。ガチ「コンテンツ勝負」です。

UUUM株の大暴落があらわすユーチューバーの危機

もはや、素人じゃ芸能人とプロダクションが織りなすプロの面白さに太刀打ちするのは不可能ではないか??ってことで、人気YouTuberを多数かかえるUUUM株は、所属YouTuberの収入減を織り込んで、暴落・史上最安値圏を推移しているわけです。

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出典:Googleファイナンス UUUM

2019年の最高値、6180円からすると、今の価格は1/6まで低迷。

チャンネル登録者1000人を超えてYouTubeパートナーになっても、厳しい競争の世界が待ち受けている

普通の人が、普通のことやってたんじゃぁ大きな収益にはありつけません。

視聴者は、事故やハプニング映像についても、今や世界中からの有り余る投稿で見飽きてますから、昔のようなトクダネ!で大ヒットにもなりにくい。

視聴者は刺激的な動画にも慣れてしまったんです。珍しいことを「珍しいと感じない」くらい、似たような動画が溢れています。

・・・だから、自ら事件性があるような奇抜なコトをやる人が現れて、社会問題になったわけですね。

一般人が社会秩序を守り、合法的に「注目される」ってカナリ難しい。

10年前までは、一般人が普通のことをやっても、思いがけない視聴が生じる夢の世界でしたが、今のYouTubeは、実社会となんらかわりません。それだけ利用者が「一般化」してYouTubeが社会の仕組みの一部になったんです。

一般人が普通の動画を公開しても「誰も見ない」【実証実験】

僕は、通算5番目のチャンネルとして、芝生専門チャンネル「東京40まいる」を2019年に開設しました。試みとしては、他のチャンネルからの視聴者誘導を一切行わず、「まったく1から立ち上げる!」というチャレンジです。友達や親密なYouTube仲間にもナイショにしてました。

その結果がコレ。

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チャンネル開設から1か月間の日々の再生回数

自分以外、誰一人動画を見てくれない日々が1か月も続くと云うw グラフ下の黒四角数字は、1日の動画投稿数です。

かつては動画を投稿すれば「誰かは」動画を開き、数十人は見てくれるモンでした。

2019年の時点で様変わり。まったく見てくれないんですよ。過去に経験したことがナイ「孤独」を味わいました。今のYouTubeって、こういう環境なのです。

「人に見てもらう」ためには、相応の努力と工夫が必要です。

そのことは、この動画にまとめましたので、興味がある方はご覧ください。


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YouTubeは利用者がお金を払う時代へ(有料化は既に始まっている)

視聴者側の有料化

最近、YouTubeプレミアムの宣伝をよく見かけませんか?


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TouTube利用者がお金を払えば、広告なし!で動画を楽しめる上、オフライン再生など特別な機能が使えるよ・・・っていうもの。

これ、考えようによっては、従来は無償でみんなに提供していた最新便利機能を「お金を払わなければ使わせない」っていう、機能制限ですよね。

いずれにしても、YouTubeプレミアム人口が増えてくれば、プレミアム会員でない人の動画再生には、嫌がらせのように広告が・・・ なんてことにならないとイイですね。

動画投稿者側の有料化

実は、ある一定以上の動画投稿者にはメンバーシップ機能というのが既に始まっています。動画投稿者が熱心な視聴者さんに特別な特典を提供する対価として会費を集め、その一部をYouTubeが天引きする仕組み

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YouTube収益化の手段 出典:YouTube管理画面

今後はどんどんこの仕組みが主流となって移行していきますし、これに対応しないチャンネル動画投稿者は、動画投稿による収益がどんどん得られにくくなっていくことでしょう。

いわば、Googleへの上納金制度です。

自分のコンテンツ力で視聴者さんから会費を集め、上納金(YouTube利用料)を収める仕組み。本当に厳しい時代になったもんだと思います。(※実際は、視聴者さんが払ってくれた会費の一部をGoogleが天引きします。)

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YouTube本社

従来型のGoogle YouTubeが」募集した広告の収益の分配を「クリエイターが」得る仕組みとは、真逆の流れなんです。

「クリエイターが」ファンから集めたお金の一部を「GoogleYouTubeに」収める

視聴者からお金をいただくためには、チャンネル運営者は取ったお金相応の価値を提供できなきゃいけないですね。そうして自力で稼いだお金の一部をGoogleYouTube)に支払うのです。

これは、いわばクリエイター側の「YouTube利用料」なのではないでしょうか?

10年経っても変わらないもの「YouTube」で広がる無限のコミュニティー

そもそも「無料で使わせてくれること」に感動して使い始めたYouTube。仮に有料化が進むとしても、当然といえば当然。対価を支払うだけの価値はあります。

YouTubeは、個人のチカラだけでは成しえないかけがえのない人達との出会いを産んでくれます。コミュニケーションツールなのです。

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僕のチャンネル「東京40まいる 芝生ガーデニング」でいえば・・・

庭で芝をつくっているだけの50歳のおっさんが、

黙々と庭の芝生いじりしている時の「アタマの中身」を動画に表現して、

たくさんの視聴者さんに動画を見てもらって、

そのおかげで注目をあつめて、

信用されて、

芝生にかかわる大勢の人たちとのリアルなお繋がりがどんどん広がっています。

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お隣のご近所さんからしか見えない「我が家の芝生」をテーマに、家の中の小さな部屋から配信しているYouTube

独りの活動からスタートして、今では芝生業界のたくさんの企業さんと繋がったり、

学術団体の先生方とお繋がりができたり・・・

僅か2年半の間に、ミラクルとファンタスティックが起こりつづけています。

 

すべては、情報で繋がる「信用」から。

 


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これからも大切にしていきたい。

自分が発信する情報を、学者さんや業界のプロの人まで見てくれるなんて夢か現か?? 

僕は今、確実に21世紀の芝生づくりを楽しんでいる。

家族だけが眺める芝庭から、世界中の人に見てもらう芝庭へ・・・

長い芝生の歴史の中で、初めての文化を「今を生きる」僕たちがつくっているのです。

 

チャンネル登録者さんはその活動に賛同してくれる大切なパートナー。

動画を楽しみに見てくれる人がいるのは、とても幸せなことです。

このミラクルな21世紀と今後の変化に感謝して楽しんでいきたいと思います。

 

ここまで貴方が読んでくれたのもきっと何かのご縁(^^)

ぜひ、YouTube東京40まいる 芝生ガーデニングのチャンネル登録をお願いします(^^)

www.youtube.com

次のブログか、動画でお会いしましょう。

では、また!