これから8月にかけて土の中は芝の根で窮屈になっていきます
芝は、葉が光合成でつくった炭水化物を、根が酸素呼吸で燃やしてエネルギーとして活用するとこで地中活動を活性化して、根・茎・葉の生理的循環を回転させています。
芝の生理活動がもっとも活性化する6月~8月。生育に成功している芝生では、地面の中は芝の根が張り巡らされて、次第に窮屈になっていきます。
空気の通り道をつくってあげるのが「エアレーション」
窮屈になった芝生の土の中に、空気の通り道をつくってあげるのが「エアレーション」という作業。
我が家では今年の3月、コダワリ抜いたエアレーションをやってみました。(もの凄い手間がかかるのでオススメしません。通算52時間作業)
ちなみに使っている「超サラサラな砂」はコレです。
そして、安全な漢方資材の「根の発根促進資材」アルム顆粒。コアリングで傷つけた根の発根を効果的に促します(^^)オススメ
簡易的なエアレーション方法 スパイキング
簡易的な方法としては、土に空気を「割り込ませる」スパイキングという方法があります。
ちょうど庭でパッティンググリーンをキープしているモトmotos33/たのしい芝刈りさんが、新作のスパイキング動画を公開したばかりなので、ご紹介します。
いつもながら、丁寧な解説でスパイキングの長所も短所も発信されていて、勉強になります。現在はこういう「実際に使っている人からの情報」が入手できるのがイイですね。
スパイキングの道具
スパイキングは我が家のような粘土質土壌にはちょっと不向き
実は我が家ではスパイキングをやったことがありません。スパイキングは空気を割り込ませて届かせる方法なので「土壌を締める(圧縮する)」作業でもあるという点。
引っ越してきた当初は、とても我が家には向かないと思っていました。
最近は、少しずつ表層10cmくらいの層が改善されてきているので、関心をもって情報をあつめているところ。この動画にはとても興味があります。単に差し込むだけではなくてバイブレーションによって「揉み解し」が必要だと仰っております。
ちょっと脱線
海外の芝生愛好家は、この広さでも「Small Lawn」って表現するんだから、面白いですね(^^;) 日本の芝庭文化って世界的にみて「特有」だと思います。
我が家みたいなこんなに小さなスペースに、手間暇かけて芝生づくりを楽しんでいる動画は、YouTubeを見る限り「日本だけでは?」と思います。
そもそも日本の家庭向けの芝生が本格的に商業化したのは、1970年代からだといわれています。この本読むと、産業としての日本の芝生がどのように発展してきたか、よーくわかりますよ。(オススメ)
我が家は、粘土質土壌なのでエアレーションは「コアリング手法」を採用しています
コアリングは「土壌を切る」「引き抜く」「排出する」方法で土の緊張を緩め、空気の通り道をつくってあげる作業です。
専用のタインという刃物工具で地面を垂直に切り抜きます。
イイ刃物でキレイに抜き取ったコアは、このように綺麗に芝のサンプリング(葉・茎・根を丸ごと繰り抜く)の形になります。
つまり、コアリングは「芝を土壌ごと間引き」して、生育旺盛な芝が伸び伸びと生きていくスペースをつくってあげる作業なのです。
コアリングの道具選び 刃物は奥が深いのです
刃物は、物質を構成する分子間結合をその結合力より高い圧力をかけて「断ち切る」道具です。いわば「高圧力発生装置」(^^) 実は奥が深い。
たとえば理容師さんのハサミ。極端な話、100均で売っているハサミでも髪を「切る」ことはできる。それなのに、一般家庭向きの高級散髪バサミは、その20倍以上します。
驚くことなかれ。まだまだ序の口。ちゃんとしたプロの理容師さんが使うハサミの価格帯は1本10万円から・・・だそうです。 見た目はおんなじなのにね(^^;)
プロの人にとって、安いハサミは切りにくい上、反復継続して使っていると結局壊れる。イイ刃物を最初から入手したほうが、品質の高い仕事ができる上、ムダな労力もお金も使わず効率よく仕事ができる。
こういう人にとっては、10万円のハサミは高くないワケです。
コアリングならバロネスタインエアレーターがダントツオススメ!
さぁー怪しいステマっぽくなってきましたねーw 安心してください。YouTubeチャンネルの信用にかけて、ガチ(一般消費者のリアル体験)です。
これが標準のタインエアレーター
タインの長さは10cmです
我が家のような粘土質土壌でも、リズミカルに「スコン」「スコン」と素早くコアを抜き取ることができます。(※土の中にタインの先端径に詰まるような大きさの砂利などがたくさん混ざている土壌ではコンナ風には抜けませんのでご注意)
YouTubeチャンネルを開設したばかりの初々しい2年前の動画です。
コアリング作業をやったことがある人なら、この軽快さが如何にスゴイかわかるでしょ?家庭の芝生用の専用設計刃物で、とにかく切れ味が絶妙なんです。
効率よく、キレイにコアリングをするなら、僕はバロネスタインエアレーターがオススメ。
キンボシローンパンチXは2000円台
コアリング道具を、先ほどの「理容師さんのハサミ」に喩えるなら、キンボシローンパンチXが家庭向け高級散髪ハサミに相当。 2000円台で手に入ります。
一方、バロネスタインエアレーターは高い!25000円前後
いわゆる「理容師さんのハサミ」に相当する商品です。・・・ということで、画像を張ろうと思ったのですが、なぜか存在しない。ホームページでみたら、売れすぎで欠品中なんですね。
この大事な時期に欠品とは・・・今、駆け込みで使いたい!!っていう人には残念ですね。我が家では使用4シーズン目。通算、64,000個のコア抜きをこの道具で実践しました。初期投資としては確かに「高い」ですけど、使用を続けていくうちに、穴1個あたり単価がどんどん下がり、コストパフォーマンスが上がっていきます。
【参考】コアリング道具を比較した動画
僕は、キンボシのローンパンチシリーズを使ったことが無いのですが、庭ノ通信兵さんがローンパンチとタインエアレーターの使用感を公平に正直に比較した動画を公開しています。ロー何パンチのほうもそれなりに良いモノのようです。
庭ノ通信兵さん・・・このお方はスゴイのです。自らをポンコツと仰いますけど、ぜったい違う。他の動画もご覧いただくとわかります。知識と経験の奥深さがタダ者ではないのですよ。知り尽くしているが故のわかりやすい表現と言いますか、卓越したものを感じるのです。更新頻度は少なめですが、きっとみなさんの参考にお役にたつ情報です。オススメ!
今年導入したオプション 超ロングタインに期待
我が家では過去3年間にわたり、ノーマルタインを使って地下10cmくらいまでの層の土壌改良をすすめ、芝の生育で実感できるようになってきました。
今年はもう一段上質を目指しタインの長さが約2倍の超ロングタインを使っています。
昨年は、念願の「出光テクノマルシェ あなたの芝生とイデコンポコンテスト」で、最優秀賞・ベスト芝マイスターに選ばれました。今年はもう一歩上の美しさを目指そう!というワケです(^^)
我が家でメイン肥料として使っているサッチ分解のバチルス菌資材「イデコンポガーデンEV」
我が家みたいな日照が悪い庭で、このような賞がいただけるとは、芝生愛好家として、そして芝生YouTuberとして冥利に尽きます(^^)
受賞したからコレで終わり!・・・ではなくて、「もっと美しくしてやろう!」と考えるのが人の欲望w そんなワケで、今年はバロネスのオプション「超ロングタイン」を装備してディープコアリングに取り組んでいます。
実際に、ノーマルタインと比べてみるとこんな感じ。
超ロングタインを装備すると、ノーマルタインでの軽快感は失われます。しかしディープコアリング効果に期待できそう!
芝の根が最も重要な活動をするのは地下10cm前後のあたり・・・と言いますから、この超ロングタインの効果には期待が持てそうです。(作業はたいへんですけどw)
土を掘ってみると、しっかりと深い粘土質土壌層に食い込んで穴をあけているので感動しました。
今年の芝生は期待ができそう
まだ、動画でご報告していませんが、昨夜公開した新作動画のコアリングの一週間後の画像がこちら。
梅雨入りの遅れ、6月の日照の強さもあり、すでに芝生が完成しつつあります。
芝の根は、空気を求めていたということですね(^^)
YouTube「東京40まいる 芝生ガーデニング」では、家庭の芝生づくりにまつわる情報を動画でお伝えしています。ぜひ、チャンネル登録をお願いします。
我が家の芝の状態は、Twitterやインスタグラムで頻繁にお伝えしています。
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次のブログが動画でお会いしましょう。
では、また!